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五輪ロードレースコースを、普通のアラフィフおじさんが走ってみたよ

東京生まれ、東京育ちの“シティボーイおじさん”が、山中湖畔に中古の一軒家“山の家”を購入! 妻、娘、犬とともに東京←→山梨を行き来する2拠点生活=「デュアルライフ」をはじめました。 音楽や読書など山の家での趣味活動から、仕事やお金のやりくりといった現実的な話題まで、 著者が実体験したデュアルライフのリアルを綴ります。 別荘暮らしが優雅な富裕層の特権だったのはもう過去の話。 社会環境や生活スタイルが大きく見直されている今、必読のライフエッセイです。 前回は、ホームセンターで購入したアンモボックス(弾薬箱)のカスタムペイントに挑戦しました。 今回は、マイ自転車にまたがって、五輪ロードレースコースへ!

“完全な形での開催”ってどこにいったの? と憤ってばかりいても仕方がないので

オリンピック開幕を間近に控えながら、異様に静かなムードに包まれているTOKIO。
僕は東京の自宅に近い馬事公苑でおこなわれる馬術競技のチケットが当たっていて、家族で観戦する予定でした。
ずっと楽しみにしていたので、地団駄を踏みたいくらいに悔しく思っています。

決まったことは仕方ありませんが、せめてもう少し早く無観客と決定していたら、こちらは諦めがつきやすかったし、国や自治体も無駄な予算を使わずに済んだことでしょう。
それに、無人スタンドを使った画期的な演出や、世界に向けた日本のプロモーションも準備できたのかもしれません。
新しいカルチャーや商機が芽生えるきっかけになったかもしれないのに、こんな土壇場になってからじゃどうしようもないだろう、と憤りを禁じ得ません。

これは持論ですが、オリンピックの責任者たちはきっと、日本は神国なのでギリギリまでのらりくらりと粘っていたら、神風が吹くとでも考えていたのではないでしょうか。
例えば、全国民に早期接種できるほど大量のワクチンルート確保とか、どこにでもある既存薬のコロナ特効性の発見とか、あるいは世界的権威による目からウロコの前向き発言とかいろいろ妄想できますが、結局のところ神風は吹きませんでした。

まあ、ぐちっても仕方ありません。
考えようによっては、間違いなく歴史に残る珍大会を、我々は間近で目撃するわけです。
それなら、この仮想現実のようなオリンピックの新しい楽しみ方を、ひとつ考えてみようではありませんか。
そう思った僕は、世界のトップアスリートがしのぎを削ることになる現場を、ひと足お先に肌で体感してみることにしました。

東京と山梨でデュアルライフを送る僕の“山の家”、山中湖村周辺は競技会場のひとつになっています。
男子は開会式翌日の7月24日(土)、女子は7月25日(日)におこなわれる、自転車ロードレースの通り道になっているのです。
その道を、自分の自転車で走ってみることにしました。

本来の開催予定の1年前にあたる2019年7月21日、テスト大会も実施されていた
本来の開催予定の1年前にあたる2019年7月21日、テスト大会も実施されていた

東京・府中市の武蔵野の森公園をスタートした選手は一路西へ。約100kmを走破し、山中湖にたどり着きます。
湖を3分の2周してから富士山麓地帯やゴール地点である富士スピードウェイを通過、山中湖に戻って残りの3分の1周を走り、再び富士スピードウェイに到達するとようやくゴールインとなります(女子は最初の富士スピードウェイでゴールイン)。
コースの全長距離は男子244km、女子は147kmとなるそうです。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『オフィシャル・サブカル・ハンドブック』『日本懐かしスニーカー大全』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

ツイッター@satoseijiro

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