よみタイ

「会社に行くこと」が仕事だった時代の強制終了。テレワーク、失職で炙り出されるのは!?

お給料はいただけていますか?

SNSをみていると、
「こんな風に在宅ワークしています♪今日のお昼はこちらでテイクアウトしました♪」
といった、ウフフ・キャッキャした投稿が見受けられる。
大丈夫だろうか。
と心配になる。

なぜ、世の中が、世界がこのような状況なのに、目の前のことだけに向き合っているのか、
不思議でならない。
今の会社がありつづけると疑ってないのであろうか。あるいは切迫した現実からの逃避か。
もちろんたまには息抜きも必要だ。でも、事態は甘くない。

自営業の方は、日々、お金のことを考えている。
いつ営業が再開できるか、不安で眠れない日々を送っている。

会社員の皆さん、お給料は満額いただけていますか?
来月、再来月も大丈夫でしょうか。
いつまでいただけるでしょうか。
これは、お金の管理を扱う仕事をしているゆえの私の考えすぎでしょうか。

今の会社からリストラにあった時、すぐ転職できるスキルはありますか?
しばらく収入が途絶えても、大丈夫な副収入はありますか?

私は税理士として、お客様に、取引先は多ければ多い方がいいと伝えている。
なぜか。
一社取引がなくなっても、他のところと取引ができれば、減額しようが売上はあるからだ。

一個人としても、同じ考えが今必要ではないか。
ほとんどの方は、収入は会社からのお給料だけだと思う。
それが急になくなったら?しばらくのあいだ失業手当で賄っていきますか?

そして、専業主婦の方。
家庭を一つの会社としてみてみましょう。
収入源が、夫だけでなく、あなたにもあれば?
夫と同程度ではなくてもいい、お金の入り先が複数あれば、自分が働いていたらと、
今、考えていないだろうか。
自分たち家族のために。子どもたちのために。

今、日本は、無利子もしくは低金利の融資支援をはじめている。
しかし、これはいつか返さなければならない借金だ。
この事態が終息するまでの運転資金として、多くの企業が借入している。
経済が安定してきたら、返済しなければならない。
いや、経済が安定しなくとも、借金は返済しなければならない。

あなたは自分の会社がどのくらい負債をもっているか知っていますか?
上場企業にお勤めであれば、有価証券報告書や自社のホームページに
決算公告が載っているでしょうから、見てみましょう。
(非上場企業であれば、公開する必要がないので、見られません)

今こそ冷静に、自分や家庭を客観的にみるべきだ。
会社は大丈夫?
私、夫は、時代の変化についていける?
今の収入がなくなったら、あてはある?

リーマン・ショック。東日本大震災。そして、毎年の大型台風。
日本でも様々なことが、予期せぬことが起きている。

想定外のことが自分には降りかからないと思ってはいけない。
降りかかっても、たっていられる。まずは、自立できる力を付ける必要がある。

自分には何ができる? これから何が必要?

いつもこの連載では女性の自立をテーマに書いているが、
もはや男女関係ない。
人間として、いかなる事態であっても、乗り越えられるスキルを
付けていかなければならないことを、今こそ、考えるべきだ。
もともと複数の収入源を持っている私も、更に強化していかなければと
不安にかられている。

とにもかくにも早急な終息を願うばかりだが、そこからが本当の闘いでもある。

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田村麻美

たむら・まみ●1984年埼玉県生まれ。立教大学経済学部卒業後、同大学院で経済学研究科博士課程前期課程修了。2015年に東京都足立区にTRYビジネスソリューションズ株式会社を設立し、税理士として活躍中。夫と娘の3人家族。自身の顔写真をカバーにしたデビュー作『ブスのマーケティング戦略』(文響社) は、「ブスが幸せな結婚&ビジネスでの成功」を叶えるための戦略を論じた画期的なエッセイ。刊行直後から話題となりロングセラーとなっている。「ブス」という現実に向き合い、あきらめず、粘り強く努力を続けた経験から、「がんばるブスたちが輝く日本をつくりたい」という骨太のライフワークを実践中。
『ブスのマーケティング戦略』は、集英社文庫から好評発売中。

田村麻美HP
http://tamuramami.com/

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