2026.5.21
タモリは面白いけど、ガダルカナル・タカは…?「タモリ倶楽部」に出演してわかったこと【平成しくじり男 第10回】
前回、五反田のマッサージ店で想起した中高生時代の切ない思い出を語りました。
今回は、山下さんがかつて「タモリ倶楽部」に出演した際に学びを得たことを綴ります。

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「タモリ倶楽部」に出演
YouTuberのヒカルが「タモリ面白くない」と発言したことで炎上していた。その炎上を横目にしながら、ヒカルと同じ平成1桁生まれの人間として、そんなことを言いたくなる気持ちもわかる気がした。僕はタモリさんのことを面白くないと思ったことはないけれど、子どもの頃に見ていたテレビのなかには、どうしてテレビに出ているのか子ども心にはわからないタレントがたくさんいたからだ。
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8年ほど前のことだ。ひょんなことがきっかけで「タモリ倶楽部」に出演させてもらったことがあった。
当時25歳で暇を持て余していた僕は、休日の趣味の一環として、デリバリーヘルスのホームページの女性プロフィールページにある「店長からの紹介文」のテキスト分析をしていた。
KH Coderというテキスト分析用のソフトを用いて、指名ランキングに入っている女性とそうでない女性の紹介文の内容に違いはあるのか分析をしてみると、ランキング入りしている女性の紹介文にだけ頻出するワードが複数あることが判明した。
たとえば、「当店」というワードはランキング上位の女性の紹介文にだけ頻出する。デリヘルはお店ごとに明確なコンセプトがあり、その店の人気の女性の紹介文には「当店のコンセプトを体現する女性」というような表現が使われやすいからだ。店長からの紹介文はあくまで女性の紹介をする場所だが、人気の女性の紹介文においては、そのお店のコンセプトの紹介も一緒にしたくなってしまうというのが面白いところだ。
そんな分析結果をブログにまとめて発信したところ、制作会社の方から「タモリ倶楽部に出演しませんか?」とDMが届いた。生でタモリさんに会える機会はこれ以外には無いだろうと思い快諾の返信をしたら、収録の前に一度、ADの方と喫茶店で打ち合わせをすることになった。
「タモリさんがデリヘルの話を面白がってくれるかどうかは、正直わからないですね」
打ち合わせ中、ADの方からそんなことを言われた。バラエティ番組は無理をしてでも演者の方たちが盛り上げるものだと想像していたから、制作会社の方でもタモリさんの反応は予想できないものなのかと、そのドキュメンタリー性を意外に思った。
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収録当日。スタジオに到着すると、タモリさんと、ケンドーコバヤシさんと、ガダルカナル・タカさんがいた。
子どもの頃からいつもテレビで見ていたタモリさんを目の前にすると、やはり心が踊った。ケンドーコバヤシさんは、僕が中学生のときに切れ味鋭い下ネタでちょうどブレイクしていて、友達との会話の中でもよく話題になっていた人だったから、思春期のころのヒーローに会えたような心持ちになった。
ガダルカナル・タカさんに関しては正直、「テレビでよく見る金髪のおじさん」以上の認識が特になかった。自分の人生を振り返ってみても、ガダルカナル・タカさんの言動で腹を抱えて笑った記憶は一度も無かったから、テレビでよく見かけはするけど、どうしてテレビに出ているのかよくわからないタレントのうちの一人だった。
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カメラが回ると、僕に「先生っ!」と呼びかけてくるガダルカナル・タカさんの司会進行で収録がはじまった。質問されるがままに分析結果を披露してゆくと、序盤からタモリさんが爆笑しながら話を聞いてくれたので安心した。時おり飛んでくるケンドーコバヤシさんの突っ込みは、まさにテレビで見ていたままの鋭さを宿していた。
たとえば、ガダルカナル・タカさんから「先生っ!この女の子の紹介文に書かれている”黒髪女子”ってワードは、さすがに信用できますよね?」と質問をされたときのことだ。僕が「わからないですね、このまえ黒髪女子がコンセプトのデリヘルを利用したら、茶髪の女性がやって来ました」と返したら、ケンドーコバヤシさんが「たぶん和牛と同じシステムですね」と、”和牛”という言葉の定義─和牛は血統が和牛でありさえすれば、その後どの国でどのように育てられようが”和牛”と呼ばれる─を前提としたうえで、黒髪女子も入店したときに黒髪女子でありさえすれば、その後どのように髪色が変わろうが”黒髪女子”と呼ばれるのではないかと、”黒髪女子”を”和牛”のアナロジーとして捉える突っ込みをしてきた。瞬時にそんなウィットに富んだコメントが出せるのかと、いたく感動させられた。
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