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暗記教科だから、と気負う必要なし! 地理・公民を学ぶ土台は、普段の家族の会話から作れる

指導歴20年以上! 予約のとれない「不登校専門のオンライン家庭教師」として知られる植木和実さんが、最小限の努力で、最大限の効果が得られる【小学校6年間の勉強を1年で習得する方法】を伝授する連載。

社会科編・第2回目は、地理と公民の学習法を解説します。

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「ゆっくり学ぶ子どもたちが、小学校6年間の勉強を1年で習得する方法」。社会科第2回目の今回は地理と公民について、お伝えします。

ゆっくり学ぶ子どもたちが、地理と公民を学ぶために一番大事なことは、「どう自分ごとにするか」に尽きます。ゆっくり学ぶ子どもたちは、自分の身近なものや興味があるものは積極的に理解しようとする姿勢が見られます。どんな小さな糸口でもいいのです。「これは、自分に関連すること」だと認識することが、大きな一歩になります。

地理の一番の教科書は、地図帳と旅行のガイドブックです。まずは、国内から始めましょう。家族旅行で行ったことのある地域、これから行く予定のある地域から始めます。どんなものを食べたか、何を見たか、どんな気候だったか、ガイドブックと地図を見ながら話しましょう。この時、自分の住んでいる地域のガイドブックも用意して比べながら見ると、気温や特産物などの比較ができます。

そして、おすすめなのが、「実際に家族旅行の計画を立ててもらう」ことです。例えば、「日帰りで、家族全員が楽しめる一日」や、「家族4人で2泊3日、予算は15万円まで。父は美味しい魚料理を希望、母は神社巡りが好き、弟は水族館が好き」など、条件やおおまかな地域を指定して考えてもらいます。一人で難しそうな時には、サポートしても大丈夫です。車で行く場合は、どの道を通るか。電車の場合は、どのように乗り継ぎをするか。何時に出発して、何時ごろどこに行って、どこのお店で何を食べるか、どこに泊まって、何をするか。一つひとつ、一緒にシミュレーションしましょう。気候を調べて、どんな服装で行けばいいか、持って行く荷物も考えます。

この時、ぜひAIを使わずに、ガイドブックや自分でインターネット検索をして必要な情報を得て、組み立ててみることをお勧めします。AIに質問すると、多分、ものの30秒で、家族旅行計画書が出来上がってくるのだと思うのですが、実際に地図やガイドブックを広げて自分の目で見て、自分のペースで考えながら、「ここからここまで何時間かかるか」「どうしたら家族みんなが喜ぶか」「どうしたら楽しく快適で安全な旅行になるか」一生懸命考えながら試行錯誤してみてください。考えることがたくさんあって、いろいろ質問があると思いますが、それが何よりの勉強です。一通りできたら、それを「旅行のしおり」としてまとめるのも素敵です。学校の教科書で、旅行先の地域について書かれている章を読み、どんなところか予習してから出かけるのも楽しいです。

写真はイメージです。(写真AC)
写真はイメージです。(写真AC)

遠くへの旅行が難しい場合でも大丈夫です。近所のお散歩や日帰りのお出かけでも、ガイドブックをもとに大好きをめいっぱい詰め込んで調べ尽くす「夢の行ったつもり旅行」でも、同じように学べます。

そして、実際の旅行は、もちろん……計画通りにはいかないものです。それも学びです。今まで連れて行ってもらっていた家族旅行も、こんなふうに、お母さんやお父さんが自分たちのために準備してくれていたことにも、感謝できるようになると思います。

こうした「あ、知ってる!」「旅行で行ったところだ!」「ここは、通ったことがある!」という心のフックが、地理という教科を、より身近な「自分ごと」「自分の世界」にしてくれます。そうなれば、素敵な思い出と共に、少し楽しく覚えられるようになります。

地理の勉強は、身近な地域から始める

本来、地理は、「地球のさまざまな場所で、その土地の地形や環境の特性を受け入れて利用しながら人々がどのように暮らしているのか」を学ぶものです。何千年もかけて築きあげてきた暮らしが、今に繋がっています。その土地その土地の工夫を見つけながらの旅も、素敵ですね。

ちなみに、小学校の地理は3年生から6年生の社会科の中で学びます。小3では主に、自分の住む市区町村や地図記号、方位、土地の使われ方や地域の産業について、小4では主に、都道府県の位置と名称、県庁所在地について、小5では主に、日本の国土、気候、産業について、小6で世界の主な国々と日本の関係、世界の課題について学びます。小学校では、日本の国土や地域の特色、産業と人々の暮らしを中心に学び、中学では、そこから発展し、「世界の各地域の自然や農業、産業、工夫や問題」、「日本の地域区分と、それぞれの自然や農業、産業、工夫や問題」について体系的に学びます。

ゆっくり学ぶ子どもたちが、小学校で習う地理の勉強を1年で習得するためには、前述の旅行などで心のフックを作り、地理という教科を、より身近な「自分ごと」「自分の世界」と捉える準備をしつつ、次の3つをすれば十分です。1つ目は、旅行を計画する際などに、地図帳を使って地図の見方(方位、上が北、縮尺、地図記号)を覚えること。2つ目は、日本の都道府県の位置と名称、県庁所在地を覚えること。この時、東北、中部、などの地域ごとに覚えます。九州地方は沖縄を除き、どの県も県庁所在地と県名が同じなので、九州地方から始めるのがおすすめです。3つ目は、小5、小6の教科書の地理の部分を読むことです。1冊の本だと思えば、数日で読むことも可能です。

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植木和実

うえき・かづみ●1976年生まれ。不登校専門オンライン家庭教師「イエローシードラビー」代表。東京大学大学院修了、生命科学修士。認定心理士。
学生時代からの家庭教師歴は20年以上。小学生から大学受験生まで、学年を問わず全教科の指導を行い、時に一緒に戦略を練り、時に本音をこぼしあいながら伴走してきた。ダウン症の愛娘(師匠)に恵まれ、教育の基礎を学ぶ機会を得る。企業での研究職等を経て、2020年に不登校専門オンライン家庭教師「イエローシード」を立ち上げる。勉強の遅れは取り戻すことができる。子どもたちとその家族に、どんな状況からでもリカバリーは可能であり、あきらめなくていいと伝えたい。絶対に幸せになってほしいと思っている。

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