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お節料理に飽きた肉好きの2020年・焼き初めはここしかない!

年間200食もの牛肉を食べるという、名実ともに肉バカ、小池克臣が日々蓄えてきた肉への愛、知識、体験……そのすべてを注ぎ込む究極の肉コラムがここに。肉好きはもちろん、そうでなくても知っておくべき肉のあれこれが満載!

明けましておめでとうございます。
年末年始はコタツに入ってテレビを観てゆっくり過ごすのが至福の時だが、それだけでは満足できないというものだろう。
お節料理やお雑煮ももちろん美味しいが、やはりお正月から食べたくなってしまうのが焼肉。
しかし、今はお正月。

どんなに食べたくても、営業している焼肉屋さんはほとんど無い。
そこで、肉バカから世の肉好きにお年玉代わりに教えたい。

肉バカが10年以上通うほど美味しくて、年中無休、365日営業している焼肉屋さんの存在を。

場所は月島駅から徒歩5分ほど。
もんじゃストリートからわき道に1本入ったところのビルの2階に【焼肉酒家 傳々】はある。

関西出身の店主・高矢さんは元ラガーマン。
かなりインパクトのある接客で、肉好きを虜にしてきた。
先ほども書いたが、傳々は365日休みなしで営業しているので、大晦日でも元旦でも、いつでも、食べたい時に焼肉を食べることが出来る。

しかも、それが普通の焼肉じゃない。
めちゃくちゃ美味しい焼肉なのだ。

しかも焼肉以外のメニューもどれも味のセンスが光る。
以前、大晦日に傳々に家族で年越し焼肉を食べに行ったことがあるのだが、さんざん焼肉を食べた最後に、〆として年越し蕎麦を出してくれたのだ。
その蕎麦は高矢さんが打ったものではなかったが、評判の蕎麦屋さんから買ってきたもので、凄く美味しかった。
細部まで妥協のないこだわりを感じた大晦日であった。

365日、美味しい焼肉にこだわり抜く名店
365日、美味しい焼肉にこだわり抜く名店

傳々はアラカルトが中心の焼肉屋さんだが、肉バカは高矢さんにお任せでコース仕立てにしてもらうことが多い。
ただ、このコースは量が多いので、食べたいものだけをアラカルトでオーダーするのもオススメだ。
今回はお任せコースの一端をここで紹介したい。

前菜メニューでイチ押しなのがサーロインをふんだんに使った蒸籠蒸し。
サーロインを使っているのだが、余分な筋や脂をグル剥きにしているため、嫌な重たさがなく、あっさりと肉の旨味を感じやすい。
サーロインの下に敷かれたレタスもシャキシャキで食感のアクセントになり、特製のポン酢もまろやかさがあり美味しい。

見事な霜降りのサーロインが…せいろう
見事な霜降りのサーロインが…せいろう
蒸籠蒸しでさらなる美味に変わる
蒸籠蒸しでさらなる美味に変わる

焼肉屋さんの仕入れ力が問われるタンは凄い。
黒毛和牛のタン、通称、黒タンの根元を贅沢に厚切りにしたタン元はサクッとした絶妙な歯切れとジューシーな旨味が最高。

さらに、薄切りのタン元をあえてジャンクな味付けで仕上げる黒タンは、何枚でも食べてしまう中毒性のある美味しさ。

黒毛和牛の牛タン、厚切りタン元はさっくり食感
黒毛和牛の牛タン、厚切りタン元はさっくり食感
薄切りタン元はあえてジャンクな味付けで
薄切りタン元はあえてジャンクな味付けで
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新刊紹介

小池克臣

こいけ・かつおみ●1976年、神奈川県横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。焼肉を中心にステーキやすき焼きといった牛肉料理全般を愛し、さらには和牛そのものの生産過程、加工、熟成まで踏み込んだ研究を続ける肉の求道者。著書に『No Meat,No Life.を実践する男が語る和牛の至福 肉バカ。』がある。
公式ブログ「No Meat, No Life.」→ http://d.hatena.ne.jp/BMS12/

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