2026.9.4
三宅亮輔 地元・京都への想いを受け継いでいくために 【実録・メンズノンノモデル 第10回 後編】
今回のゲストは、「京つけもの新町三宅」の4代目として家業を継ぐために、モデル・俳優業との二足のわらじで東京と京都を頻繁に行き来している三宅亮輔さんにフォーカス。“両立”を決めた経緯をメンズノンモデル時代のエピソードも交えて語った前編に続き、後編では地元・京都に対する思いや漬物作りの奥深さ、そして将来への展望などについて話してくれた。
取材・文・撮影/徳原 海
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世代を超えて人と人がつながっていく場所、京都
三宅亮輔が俳優、家業である漬物店を継ごうと決めたもうひとつの理由が、生まれ育った故郷への愛着だ。
三宅亮輔(以下、三宅) 京都愛はやっぱり強いですし、常に、この街とこの店が自分の軸に存在していると感じています。地元の新町商店街も大好きな場所。店に来てくださるお客さんは小さい頃から顔見知りの方が多くて、昔はおじいさんに連れられて来ていた方が、今ではお子さんと一緒にいらしたり、「結婚おめでとうさんやなあ」と声をかけてくださる方も多いです。ここにいると、世代と世代が繋がっていくさまが肌で感じられるんです。
また三宅と同じように、家業を継いで経営者としてのキャリアをスタートさせている同世代も増えてきているとか。ゆくゆくは彼らととともに、地場産業を守り、発展させていきたいという思いもモチベーションのひとつになっている。
三宅 それこそ(京都の酒造メーカー黄桜の社長に就任した)まっちゃん(松本雄司)もそうですし、元々家業がある友人が周りにけっこう多くて。そのうちの一人と、20歳くらいのときに「将来はお互い家業を継いで一緒に仕事をしよう」なんていう話もしていたのですが、実際にそれが形になり始め、「僕らの世代で京都を盛り上げたい」という気持ちが強くなってきているのは確かです。

それが一朝一夕にはいかないことは、誰よりも彼自身がわかっている。今は伝統の味を継承していくための修行期間。あっさりとした味わいの中に野菜の旨みや瑞々しさが凝縮され、辛さがなく、塩気の具合がとにかく絶妙。そんな「京つけもの新町三宅」が紡ぐ一子相伝の漬物作りの真髄を日々学んでいる。
三宅 当たり前かもしれませんが、野菜というのは同じものはひとつとしてないんです。時季によって大根が辛いときもあれば甘いときもありますし、水茄子がきれいなときとそうじゃないときだってある。だから、その時々で塩加減や漬け加減が全然違いますし、のせる石の大きさ、重さによっても変わってきます。店を手伝い始めた当初はその塩梅がとても難しくて、父に「どれくらい?」と聞いても「大体こんなもんや」と(笑)。つまり長年かけて磨かれてきた感覚がものすごく大事なんです。昔から食べてきたから目指すべき味はわかっているので、とにかく今は、見て、覚えて、自分の技術として吸収していきたいですね。


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