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山の家で発症したら!?  対策は徹底しワクチンを打っていても40度超え! コロナ感染詳細レポート

山の家で自分と妻が同時発症! さて、どうしたものやら

山の家に来て4日目の7月27日朝でした。
僕は軽いのどの痛み、妻には鼻水の症状が現れます。
「もしや」と思って、自宅で二回目の抗原検査をしてみた結果……。
二人揃って、しっかりと陽性反応が出てしまいました。

抗原検査「陽性」に
抗原検査「陽性」に

ここで家族会議です。
このまま山の家に留まるか、主治医のいる東京に戻ってPCR検査を受けるか。
結論としては、このまま山の家に一家で留まることにしました。
もはや感染はほぼ間違いなく、移動するほど周囲にウイルスを撒き散らす恐れがあるからです。

東京の主治医の先生へ電話で状況報告をすると、濃厚接触者で抗原検査陽性、そして軽いながらも典型的な症状が出ているので、この問診のみで妻と僕を陽性者認定し、保健所に報告するという話になりました。

こんなに軽い症状なのに、ここからさらに10日間の自宅療養かあ……と、ややうんざりした気分になりました。
しかし翌7月28日から、僕の体調は激しく悪化していきます。
全身の倦怠感とノドの痛み、熱は37度台から38度台へとじわじわ上昇していきました。

そして7月29日未明。
全身がガタガタ震えるほどのとてつもない寒気で目覚め、検温してみたら体温計は「40.0」の数字を示して点滅しています。
どうも体温計の性能上限を突破するほどの高熱が出ているようです。
朝になってからも熱は39度台後半が続き、のどの痛みが激しくなってきました。
それはこれまでの人生で味わったことのない、まるでのどに怪我を負っているような鋭い痛みで、唾を飲み込むたび、大袈裟ではなく悶絶するほどの苦しみを味わいます。

「マジでやばいかも」と思った
「マジでやばいかも」と思った

これ、いわゆる“重症化”じゃないの?
自宅療養で大丈夫?
山梨県の病床使用率はどんな状態なのかな? 入院はできるの?
いろいろな考えが頭をよぎりました。
幸い妻も娘も元気だったので、僕がいよいよヤバそうだったら救急車を呼んでくれと頼み、ひたすら寝るしかありませんでした。

しかしそんな激烈な症状が丸一日ほど続いたのち、娘のときと同様、スイッチをパチリと切り替えたかのように、僕の容体は明らかに軽快へと向かいました。
軽い咳と多少の倦怠感や息苦しさはその後も続きましたが、寝ていなければならないほどではなく、僕はその後の日々を山の家の中で仕事をしたり遊んだりしながら、普通に楽しく過ごせるようになりました。

ちなみに一家罹患した今回のコロナ、一番重い症状が出たのはこの僕で、その次が第一発症者の娘。
妻はどうだったかというと、僕と同日に発症したものの微熱と鼻水が短時間あっただけで、完全に回復していました。
さすが、普段からすべての病気をキューピーコーワゴールドだけで治してしまう、丈夫で元気な我が妻。まったく頼りになります。
家庭内感染なので同じウイルス株のはずですが、人によって症状の出方に大きな違いがあることに驚きました。

庭で刈払機を操る妻。コロナで自宅療養中とは思えない
庭で刈払機を操る妻。コロナで自宅療養中とは思えない

娘の発症からはじまった我が家の自宅待機は15日間にも及びましたが、コロナ第一波のときにも増して、デュアルライフのありがたさを実感することになりました。
涼しく快適な山の家だったから、この15日間をストレスなく過ごせた気がします。

療養中はたくさん本を読もうと思ったのですが、やはり発熱の前後は頭が冴えず、字を読んでも入ってこない感覚が強かったので、ずっと映像を見て過ごしました。
フジロックフェスティバルのYouTube中継を見まくったあとは、話題の『ストレンジャーシングス』。
しかし、1983年が舞台で、懐かしい音楽などがいっぱい出てくる設定は楽しかったのですが、意外とベタなホラー展開に気持ちが着いていかず、シーズン1だけでやめてしまいました。
その後は友達からおすすめを聞き、『クイーンズ・ギャンビット』、『ザ・クラウン』、『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲』、『ヴィンチェンツォ』、そして『SPY×FAMILY』と観まくりました。
これはこれで楽しい、Netflix三昧の日々だったわけです。

これだけ世間で騒がれていても、当事者になるまではどこか半信半疑の気持ちがあり、コロナなんてなくてコロナなんて嘘で、寝ぼけた人が間違えただけなのかもしれないとうっすら思っていた僕でしたが、はっきりわかりました。
「コロナは、本当にあります!」
そして熱が40度以上出ると“軽症扱い”でも実に苦しいし、特効薬なしの自宅療養は、「このまま重症化して死んでしまうのでは」という不安に苛まされます。

だから皆さんも、どうぞ引き続きお気をつけください。

記事が続きます

連載初回「東京で生まれ東京に骨を埋めると思っていた僕が、デュアルライフを選んだ理由」はこちらから
本連載は隔週更新です。次回は8/31(水)公開予定。どうぞお楽しみに!

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『オフィシャル・サブカル・ハンドブック』『日本懐かしスニーカー大全』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

ツイッター@satoseijiro

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