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佐藤誠二朗「CITY BOYおじさん 湖畔でデュアルライフはじめました。」
東京生まれ、東京育ちの“シティボーイおじさん”が、山中湖畔に中古の一軒家“山の家”を購入!
妻、娘、犬とともに東京←→山梨を行き来する2拠点生活=「デュアルライフ」をはじめました。
音楽や読書など山の家での趣味活動から、仕事やお金のやりくりといった現実的な話題まで、著者が実体験したデュアルライフのリアルを綴ります。
別荘暮らしが優雅な富裕層の特権だったのはもう過去の話。
社会環境や生活スタイルが大きく見直されている今、必読のライフエッセイです。

前回は、鹿児島県・霧島へ完全移住した出版社時代の後輩、藤原綾さんと、デュアルライフと完全移住、それぞれのポジティブ面、ネガティブ面を語りあいました。

今回は、佐藤家に仲間入りした、かわいいジャックラッセルテリアのホクちゃんのため、自宅にドッグランを作ったお話です。そこには、田舎暮らしならではの理由もあったのです。

隣家との境がない山の家では必須。ドッグランをDIYで作りました!

隣接する家と家との境界が曖昧な山の家

東京で生まれ育ち、働き、家族をつくってきた僕は、田舎で暮らしたことがなかったCITY BOYおじさんなので、東京・世田谷区の本宅のほかに、山梨・山中湖村の里山に家を設けて2拠点生活をはじめたときには、都会との暮らし方の違いに驚かされることが多々ありました。

数ある驚きのうちのひとつが、こちらでは隣接する家と家との境目が曖昧なことです。
我が“山の家”の右隣りは、写真家ご夫妻が住む住居兼写真ギャラリー、左隣りは空き地になっています。
その両方とも境界に塀などはなく、この辺かな?と思われるあたりには、垣根がわりの木がまばらに生えているだけ。
その木は意図的に植えられたものではなく自生で、境界あたりにたまたま生えていたため誰も手をつけず、なんとなく残されているようです。

ご近所を見ると、中には自分の敷地をフェンスや垣根で囲っている家もありますが、多くはうちのように、隣との境界が曖昧なままにされています。
東京のような都市と比べると一軒一軒の敷地はだだっ広く、各家の庭も使っていないスペースが大きいので、「ここからここまでがうち!」と声高に主張するのは、馬鹿馬鹿しいことのような雰囲気なのです。
おおらかで解放感があり、これはこれでいいのですが、僕は“山の家”に住みはじめた当初、困ったぞと思いました。
困惑のもとは、犬です。

犬を“山の家”に連れてきたときは、庭を思い切り走り回らせてやりたいのですが、境界に塀がないと、すぐにどこかへ行ってしまうのではないかと思いました。
かと言って塀を新設するのはこの土地の流儀に反しているようだし、第一、余計なお金がかかります。

そこでまず考えたのは、敷地の外周に自力でソフトな囲いを作ること。
ホームセンターで大量の木製くいとナイロン製ネットを購入し、高さ80cmくらいのネットを張りめぐらせました。

左下から奥に続くのが、最初に作ったネットのフェンス
左下から奥に続くのが、最初に作ったネットのフェンス

しかし、「さあこれで一安心」と思ったのも束の間、我が家の活発な可愛いワンコは、ネットのつなぎ目や地面との間のすき間をたやすく見つけ出し、やがてそこから「行ってきまーす!」と言わんばかりに、元気よく脱出するようになりました。

もちろんそういうことがあるたびにそこを補強したのですが、犬というのは賢く、すぐに新しい脱出口を発見してしまうので、まるでイタチごっこです。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

ツイッター@satoseijiro

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