よみタイ

CITY BOYおじさん 湖畔でデュアルライフはじめました。
東京生まれ、東京育ちの“シティボーイおじさん”が、山中湖畔に中古の一軒家“山の家”を購入!
妻、娘、犬とともに東京←→山梨を行き来する2拠点生活=「デュアルライフ」をはじめました。
音楽や読書など山の家での趣味活動から、仕事やお金のやりくりといった現実的な話題まで、
著者が実体験したデュアルライフのリアルを綴ります。
別荘暮らしが優雅な富裕層の特権だったのはもう過去の話。
社会環境や生活スタイルが大きく見直されている今、必読のライフエッセイです。

前回は都市ではペットをのびのび飼うことが難しくなっているからこそ、ペットのためにもデュアルライフがおすすめであることをお伝えしました。

今回も引き続き愛犬の話。かわいいのはもちろんだけど、それだけじゃなく、家族にとってどれだけ大切な存在なのかを改めて感じるエピソードです。

イッヌってやっぱ最高じゃん? 愛犬と、施設で暮らす母のこと。

大都会・東京で犬を飼うのは難しいとわかってはいるけれど……

“サブカルオヤジ・パンク派”を自認する僕が犬についてちゃんと語らなきゃと思うと、少し面倒なことになります。
犬同士の血みどろな戦いを描いた、今ではあり得ない闘犬マンガ『白い戦士ヤマト』(高橋よしひろ 1976〜1989年『月刊少年ジャンプ』連載)や、オオカミ混血犬・キバの放浪を描いたマンガ『牙王(きばおう)』(戸川幸夫・石川球太 1965〜1966年『週刊少年マガジン』連載)など愛読書のこと。
テレビにかじりついて観ていたドラマ『犬笛』(1978年)や、『黄金の犬』(1980年 ともに西村寿行原作)のこと。
放送が待ち遠しかったムツゴロウさんの動物王国シリーズのこと。
果ては、ときどき頭の中でリピート再生されるイギー・ポップ&ザ・ストゥージズの名曲『I Wanna Be Your Dog』や、町田康がまだ町蔵を名乗っていた若かりし頃に率いたパンクバンド・INU、少数の知っている人だけが知っているバンド、東京タワーズの加藤賢崇が生んだ伝説キャラ・いぬちゃんのことなどまで触れなければと思うと、収集がつかなくなります。

そもそもそういうことではないし、ただ面倒くさいヤツだと思われるのが関の山、そしてまったく本題に移れなくなるのでそっちの話は割愛し、普通に我が犬とデュアルライフの話をすることにいたしましょう。

母から僕、そして娘へと三代続く犬好き家系ですが、特に東京のような大都会においては、その数十年の間で今がもっとも犬を飼いにくい時代であることは間違いありません。
ポリティカル・コレクトネスやコンプライアンスの考え方が根づき、同調圧力が渦巻くこの世の中で、獣と一緒に暮らすなんて……。
だって犬ってどんなにしっかりしつけしても多少は吠えたり、よそ者と認識したら威嚇したり、外でオシッコやウンチしたり、そもそも臭いし汚いし。
その存在だけでも人を不快にさせることもあると、人口密集地に住まう犬好きは自覚しなければならないのです。

でも、かわいいのよ! イッヌって。
ほんと、たまらんほどに。

ほら、かわいい。
ほら、かわいい。

我が愛犬クウ(ヨークシャテリアとトイプードルのMIX)は、僕がこれまで飼った三頭の中で、もっとも賢い犬です。
お座り、お手、伏せ、待てなどの基本は子犬の頃、ほんの数回反復させただけで、何の苦もなく覚えました。
犬は基本的に一才を過ぎると新しいことを教えにくくなるものですが、クウは6歳になった今でも大丈夫。
ただ、したたかなアダルトドッグなので、子犬の頃とは違い、食べ物で釣らなければやろうとはしませんが。

それと同時にクウは、これまで飼った中でもっとも気性が激しい犬であり、もっとも甘えん坊の犬でもあります。

テリアの血が入っているからでしょうか、喜怒哀楽に富み、気分によって行動も表情もクルクルと変わる面白い犬。
大人になった今も、いたずら好きの側面もあります。
犬のプロに言わせたらダメダメなのはわかっていますが、あまりにも人が好きでいつもベタベタしたがる犬で、それをかわいいと許してしまう家族の甘さもあり、子犬の頃からケージに入れることなく、家の中では完全にフリーで過ごさせています。
夜は毎日、家族と一緒にベッドで寝ています。当然のように。

そのためか分離不安症気味で、留守番が大の苦手。
ひとりで家に残すと腹いせのように、わかりやすく何かひとつ悪さをしておくのが常で、それをまるでゲームのように楽しんでいる節もあります。
こうして書いていると、ホントにダメです。
全面的に飼い主の方の責任なのですが。

1 2 3

[1日5分で、明日は変わる]よみタイ公式アカウント

  • よみタイ公式Twitterアカウント
  • よみタイ公式Facebookアカウント

関連記事

佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

ツイッター@satoseijiro

週間ランキング 今読まれているホットな記事