2019.8.2
四季を感じる和牛料理、日本人の心に染み渡る肉割烹の世界
ステーキは黒タンとリブロースの食べ比べ。
黒タンは厚切りを窯で焼くことで、表面は香ばしく、中はプルプルに仕上がっている。
リブロースは田村さんが肥育した月齢38か月の神戸ビーフ。
そのリブロースの芯を5センチほどの分厚さで窯で焼く。
奥歯で噛み締める度に、歯茎を伝って旨味が舌を包み込む。
霜降りの部位をここまで厚くしているので、一般的な黒毛和牛であったら、一口で脂の重たさに気落ちしてしまいそうだが、それが一切ないのが最高峰の証だろう。
とにかく味わいが深く、余韻が長い。
〆のご飯物は3種類の中から選べるが、食べたい物を複数頼むことも出来る。
なので、肉バカはコンプリートを選択。
牛テールと煮干しの醤油ラーメンは、コクのあるスープに細麺が良く合う。
タン先やタン筋で作ったチャーシューがまた美味しい。
仕入れた牛肉をトリミングした際に残る牛筋を使った贅沢なカレー。
これが美味しくないわけがない。
リブロースの中でも肩よりも、最もすき焼きにあった部位。
かつての赤坂の名店【よしはし】を彷彿させるメレンゲ玉子で、まろやかな仕上がりのすき焼きが食べられる。
肉そのものの旨味が強く、ご飯をお代わりせざるを得ない。
デザートは塩のアイスクリーム。
オリーブオイルをかけると、濃厚で甘みが引き立つ。
ちなみに牛肉は使われていない。
カウンターの目の前で調理が行われ、ライブ感に気持ちが高ぶる。
出来上がった料理が目の前に出され、それをすぐに食べる。
割烹ならではの牛肉の贅沢な楽しみ方だ。
日本の食材である和牛の美味しさの全てを味わえるといっても過言ではない空間に、ぜひ行ってみてほしい。