2023.11.26
ダルビッシュ有投手も愛用。自宅で簡単にできる「セルフお灸」に挑戦してみた
おもちゃ箱を開けるように「せんねん灸オフ にんにくきゅう 近江」をわしゃわしゃと開封。かわいらしい形をしたお灸が70個も入っている。両の手のひらいっぱいにせんねん灸をすくい上げ、ちょっとした富豪気分を味わう。苦しゅうない。余は満足じゃ。
次に、スマホで調べたツボの場所を赤ペンでマーキングしていく。手始めに、掌の真ん中に位置する労宮と、手の甲を上にした状態で、親指と人差し指の間のへこみの部分にある合谷を狙い撃ち。
労宮はストレス解消に、合谷は美肌、肩こり、ダイエットに効果があるらしい。そういえば昔、やけに人間のツボに詳しい風俗嬢と出会ったことがある。プレイ中に性欲増進のツボを押されまくってあれはあれでなかなかのお祭り騒ぎだった。
もう我慢できない。台座の下のシートをペリっと剥がし、せんねん灸を人差し指の先っぽに貼り付け、もぐさの部分に火を点ける。
写真を見直してから気がついたが、私の中に息づく火への信仰心は一切衰えていなかったようで、見ての通り目が若干イッテしまっている。お恥ずかしい限りです。人の性根はそう簡単には変わりませぬ。
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点火の目安としては、もぐさから若干煙が上がるぐらいでいいらしい。事前にマーキングをしておいたツボにせんねん灸をペタリ。じんわりとした熱さが徐々にしみわたり、血行が良くなっている気がする。
立ち上る煙からはなんとも香ばしいよもぎの香りがして自然と笑みがこぼれてしまう。これはリラックス効果も高そうだ。約5分ほどで火は消えてしまうが、温熱効果はしばらく続く。ピリピリっという刺激を感じ始めたら、血行が改善されたシグナルなのだという。
自分の体を巡るお灸のリズム&ビートが妙に心地良くなってきた私は、上着を脱ぎ捨て両肩にもお灸を据えることにした。お次は肩井と呼ばれる肩こり、頭痛に効くツボを刺激しよう。
しかしなんだろう、こんなにはしゃいでおきながら、私はお灸というものをそこまで信じているわけではない。どちらかといえば効果は未知数のオカルト的なものとさえ思っている節がある。その道で身を立てている方やお灸愛好家には申し訳ない限りである。
でも、何かを信じるか信じないかなんてそんなに大切なことじゃない。日々の美容もそうだ。効果が出るのは嬉しいが、そんなことよりも、やってみて楽しいか楽しくないかの方が私にとっては重要なのだ。
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