2023.10.8
人生も残り少なくなってきたので、苦手なキノコを食べてから死ぬことにした
記事が続きます
初めて作ったにしては及第点の出来栄えじゃないかと自画自賛。私は自分で自分のことを褒めないとうまく生きていけない。
そんなわけで、いざ実食。こんにゃく麵のプルッとしたコシの強さもあって、普通のパスタよりもみずみずしさが感じられる。苦手だったキノコは、その味も食感も全く気にならない。正直言って美味い。美味すぎる。
私の作ったパスタを口いっぱいに頬張りながら、サムズアップサインを私に送る彼女。こんなにダサいポーズを自信満々で出来る女を私は愛している。愛すしかない。
「次は何を食べられるようになって欲しい?」と聞くと「納豆しかないでしょ!」と即答。
困った。お前のことを愛しているけれど納豆だけはダメだ。あれだけはダメだ。私の表情が微妙に曇ったのを察知し、彼女の目が怪しく光る。ああ、いったいこいつはどんな手を使って私に納豆を食べさせるのか。愛と料理はいつだって騙し合いの真剣勝負である。
記事が続きます
当連載は毎月第2、第4日曜更新です。次回は10月22日(日)配信予定です。お楽しみに!