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佐藤誠二朗「CITY BOYおじさん 湖畔でデュアルライフはじめました。」

自然に温泉に和室? 友達との付き合いがデュアルライフでむしろ深くなった理由

ゲストに提供して初めてわかった、和室の良さ

訪ねてきた友人一家には、基本的に一階奥にある和室を提供します。
自分で設計したわけではなく、中古で買ったこの家の和室は、おそらく前のオーナーがゲストルームにするために作ったのではないかと思います。
ログハウス風の作りなので一部屋だけの和室は異質にも思えますが、お客さんを泊めるのには最適なのです。
畳敷きなので着いたらすぐに座ってくつろげ、荷物は広げやすく、布団も4〜5人分は余裕で広げられます。
洋室だとベッドの作りによって泊まれる人数が限られてきますが、和室だったらほとんどの家族構成に合わせられるので、非常に便利です。

友人一家が来た日のスケジュールは、ざっとこんな感じです。
朝早くから起きて湖に行ったり山に行ったり、近くの浅間神社や忍野八海を訪ねたりして一日中遊び、夕方には温泉へ。
バーベキューを計画している日はスーパーでしこたま食材を買い込み、ウッドデッキで音楽など聴きながらみんなでワイワイ食事します。
食事の後半には、ここらの名物である馬刺しに舌鼓を。
この頃になると、酒が入った友人はいい気分になってきて(僕は下戸なのでいつまでもシラフですが)、ソファや和室に敷いた布団に転がっていびきをかきはじめたりします。

話すのは言ったそばから忘れてしまうようなどうでもいいことばかりですが、たまにはしんみりと思い出話をしたりもします。
Netflixで見つけた昔懐かしい映画を観て、盛り上がることもしばしば。
気づくともう真夜中です。
「じゃ、おやすみ〜」と言って僕や妻、娘は2階の寝室へ、友人一家は和室へと入り、床に着くというわけです。

独身時代や夫婦二人だけの頃は、友人の家へ泊まりに行ったり、うちに友人たちが泊まりに来たりということもよくありました。
しかし子供ができた頃から、すっかりそういうこともなくなります。
互いに子供を中心とした生活になり、そのペースを乱すような遊び方は遠慮するようになったからでしょう。
これはライフステージ上の自然な成り行きだと思います。
でも“山の家”のおかげで、友人たちとのこういう深い付き合いが復活できて、本当に良かったと思います。

しかしその反面、ちょっとしたデメリットも生じていることも書いておかなければならないでしょう。
我が妻が、いい感じのおしゃれな家具や食器は、すべて“山の家”の方に置きたがるのです。

“いい感じ”のものはとにかくすべて山の家へ
“いい感じ”のものはとにかくすべて山の家へ

人が訪ねてくるのは山の家なのですから、それは当然といえば当然なのかもしれませんし、家がきれいになるのは悪いことではありません。
でも、問題なのは東京の家の方。
こちらの家具や食器は、二軍のレッテルが貼られた、イマイチなものばかりになってくるのです。

前にも書きましたが、我が家のデュアルライフの仕組みは、基本的に東京の家関連のコストは僕が負担し、山の家のコストは妻が担当することで成り立っています。
だから僕としては、賃貸とはいえ東京の家も可愛いくて、できればおしゃれに暮らしたいのですが、見渡す限りガラクタに溢れ、とても人様にお見せできるような家ではなくなっています。

まあ、いいんですけどね。
ジェンダーギャップをなくそうという社会的うねりのなか、こんなふうにいうのもアレですが、ブツクサ言わぬが男というものです。
とか言いながら、こんなところで発表していたら世話ないのですが。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

ツイッター@satoseijiro

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