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カインズのミリタリー風ツールボックスは、簡単カスタムで魅力が倍増する!

適当なウェザリングペイントで劇的に生まれ変わったMyアンモボックス

プラモデルやジオラママニアがすなる、ウェザリング(風化加工)を施そうと考えました。
でも僕はド素人なのでやり方はまったく分かりません。そこで最初は、アンモボックスにひもをつけ、北富士演習場の砂利道を車で引きずりまわしたろか、と考えました(かなり本気で)。
しかしそれはあまりにも怪しいし、せっかく密閉性が売りのアンモボックスのフタがひしゃげてしまったりしたら元も子もありません。
そこで、仕上がりはあまり期待できないにせよ、正攻法のペイントで、なんちゃってウェザリングにトライすることとしました。

ネットで調べたところによると、金属製品などにペイントする場合、ツルツルの表面は色が乗りにくいので、マルチプライマーという下地を塗るといいようです。
さっそくハケで塗り塗り。
心の中に掲げた、今回のカスタム作業の大方針は「適当」です。
綺麗にしようと思っても、そもそも不器用だから失敗するに決まっているし、このアイテム特有の無骨さを活かす方向を目指すならば、ある程度適当にやった方がいいと思ったのです。
だからマルチプライマーの下地もあえてムラになるように、ハケにたっぷりと染み込ませてはベチャベチャ塗っていきます。

垂れた跡やハケの塗りムラが残るように
垂れた跡やハケの塗りムラが残るように

そして「乾燥まで最低2時間」と書いてある説明書きを完全に無視。ドライヤーでチャチャっと乾かし、下地塗布の10分後にはペンキを塗り始めました。
これもネットからのカンニングですが、自然な着色を目指すウェザリングでは、ざっくりとちぎったスポンジを使うと良いようです。
手でむしった台所用スポンジで、茶色と黒のペンキを表面に塗っていきました。
バランスを見つつもあくまで適当に。

手でちぎったスポンジで、ポンポンと叩いて色を乗せていく
手でちぎったスポンジで、ポンポンと叩いて色を乗せていく

すると僕のアンモボックスは、みるみるいい感じになっていきました。
全体に塗り終わり、少し離れて見てみると……。
おおお! いいじゃない!

かなりいい感じで、自分でもビックリ
かなりいい感じで、自分でもビックリ

目論んでいたナチュラルな汚れやサビ風ではなく、迷彩柄っぽくなりましたが、これはこれでいいでしょう。人間万事、結果オーライです。
さらに、もう少しかっこよくするため、仕上げにかかります。
上面のフタに“木炭”を示す「CHARCOAL」のステンシル文字を入れるのです。
山中湖村の店を数軒回っても、ステンシル用のプレートは発見できなかったので、普通のアルファベットステッカーで代用。
「CHARCOAL」の文字を貼り、ステンシル文字に見えるよう、要所要所にカッターで切り込みを入れます。
適当な自己流と言いつつ、こういうところは意外と芸が細かいのです。

100均で買ったアルファベットシールに切れ目を入れてステンシル風に
100均で買ったアルファベットシールに切れ目を入れてステンシル風に

そして四角くマスキングしたうえで白のスプレーを噴射、乾ききらないうちにマスキングテープやステッカーを剥がしていきます。
あえて乾ききらないうちに作業するのは、ペンキをわざとにじませるためです。

ラッカースプレーをかけ、シールを剥がすと……
ラッカースプレーをかけ、シールを剥がすと……

でけた!
いい!
かっこいいじゃないですか!
さっそくバーベキュー用の木炭を入れて、バーベキューコンロの横で記念撮影。

本人としては大満足の出来栄えです
本人としては大満足の出来栄えです

“ザ・適当作戦”が功を奏し、ムラがあったりにじんだりしているところが、ほどよい無骨さを演出していると思います。
自己満足の極みではありますが、実に楽しいカスタムごっこなのでした。

木炭を入れると、さらにかっこいい!
木炭を入れると、さらにかっこいい!

連載初回「東京で生まれ東京に骨を埋めると思っていた僕が、デュアルライフを選んだ理由」はこちらから
本連載は隔週更新です。次回は7/21(水)公開予定。どうぞお楽しみに!

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新刊紹介

佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『オフィシャル・サブカル・ハンドブック』『日本懐かしスニーカー大全』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

ツイッター@satoseijiro

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