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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

ユニークで可愛いけど決しておすすめできないダイニングテーブルアイデア

今回は人にまったくおすすめできない情報を発信しようと思っている。
我が家のダイニングテーブルについてだ。

またまたそんなこと言って。
“おすすめできない”というのはロジックのひとつで、結局は暮らしに役立つナイスアイデを紹介してくれるんでしょ? と思ったら大間違い。
心からおすすめできないので、あしからず。

「じゃあ、何のために?」と思われるかもしれないけど、たまには役に立たないクソ情報もインプットしなきゃ、疲れちゃうでしょ? そんなことない?
まあ、ブツブツ言ってないでいきましょう。

数年前、ダイニングテーブルを新調しなければならなくなったのだが、普通のものじゃつまらないと考え、悩みながらいろいろと吟味していた。
そして、たまたま訪れたDIYショップで閃いてしまったのだ。

トレードマークのロバのロゴがナイスな、BURRO BRAND(バロー・ブランド)という米・老舗メーカーの作業台脚。
本来なら2台の脚の上に板をわたし、その上で様々な作業をするためのものだが、これでダイニングテーブルをつくったらいいんじゃないかと。

さっそくIKEAで適当な大きさのテーブル天板を買い、一対のBURRO BRANDの上に置いてみる。
おお、いいじゃないか!
こんなユニークなダイニングテーブルを使っている家、見たことない。
なんて素敵なのだと満足していた。
2時間くらいは。

この手製テーブルの致命的欠点は、すぐに露呈してしまう。

誰もが経験したことのあるあの災難が頻発する、悪魔的構造を有していた

難点その① めちゃくちゃ座りにくい。
作業台脚は安定性第一なので台形になっているのだが、これが想像以上に邪魔だった。
椅子に座ると足がどうしても引っかかり、収まりが悪いったらありゃしないのだ。

難点その②(こっちの方が大問題)。足の小指がぶつかりまくる。
家具の角っちょに、足の小指をぶつけたときの痛さ、皆さんよくご存知だと思うけど、この裾広がりの作業台脚はホント、最悪です。
普通に過ごしていても、何かのトラップなんじゃないかと思うほど、小指がガンガンぶつかるのだ。

そうと知っていてもぶつける。
我慢して数年使い続けているのでさすがに回数は減ってきたが、忘れた頃に「ガン!」。
悶絶することになる。

僕が特別に鈍いわけではなくて、この災難は家族全員に降りかかっている。
家にお客さんを招いたときは、何をおいてもまず「このテーブル、小指をぶつけやすいから気をつけて」と注意喚起する。
それでもお客さんはガンとぶつけて、「な、なるほど……」と涙目になっている。

でもねー、可愛いと思うんだよねー。
とはいえ絶対におすすめできないので真似しないでくださいよ。本当に。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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