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小池克臣「No Meat,No Life.を生きる男の肉だらけの日々 肉バカ日誌」
年間200食もの牛肉を食べるという、名実ともに肉バカ、小池克臣が日々蓄えてきた肉への愛、知識、体験……そのすべてを注ぎ込む究極の肉コラムがここに。肉好きはもちろん、そうでなくても知っておくべき肉のあれこれが満載!

わずか4席をめぐって予約日には争奪戦が! 銀座の路地裏に残された昭和焼肉の矜恃を伝える名店

煌びやかなネオンが輝く街、銀座。
そんなネオンから隠れた路地裏に、その存在を知る一部の焼肉好き達が押し寄せる場所が存在する。

目印は「東京園」と店名が書かれた赤い看板。

店内は、そこが銀座だということを忘れてしまうノスタルジックな空気が満ちていて、テーブルがわずか4つのみ。
月に1度の電話予約受付日は、この4席をめぐる争奪戦が毎月繰り返されているのだ。

お店にスタッフはおらず、店主である女性のみ。
こういったノスタルジック焼肉では往々にしてあるが、店内でのルールは細部に至るまで店主に従わなくてはならない。
注文の仕方から焼き方まで、粗相をすると店主にすぐに注意されてしまう。

しかし、これは店主が横柄なわけではない。
全てのオペレーションを店主が1人で行っているため、出来るだけ効率よくお皿を出そうとしてくれていたり、より美味しく食べてもらいたいという愛情そのものなのだ。

注文の仕方から焼き方まで、より美味しく肉を味わうための細かな店内ルールが存在する
注文の仕方から焼き方まで、より美味しく肉を味わうための細かな店内ルールが存在する

注文に関しては注意点があって、タレ系に移ってから塩系には戻れない。
つまりカルビやロースを食べた後にタン塩のお代わりは出来ないのだ。

オーダーの際にはいつもタン塩の量を悩むのだが、たいてい肉バカの場合、4人で3人前くらいが定番だろうか。

適度な厚みにカットされたタン塩は、たっぷりのニンニクとごま油でコーティングされている。
直火の当たらないロースターの真ん中で焼くように指示されるので、そこで焦がさないようにじっくりと火を入れよう。

間違えても焦って直火の上で焼いてはいけない。
すぐに店主から指導を受けてしまうだろう。

忙しい店主の手を煩わせてはいけない。

タレ系に移ってからタン塩のお代わりはできないので要注意
タレ系に移ってからタン塩のお代わりはできないので要注意

肝心の味はどうかと言うと、とにかくパンチがある。
すでに高まっている食欲をさらに押し上げるようにニンニクがしっかりと効いていて、上手に焼ければサクサクとした食感も味わえる。

他の焼肉店で食べるようなタン塩とは違う、東京園でしか食べることの出来ないタン塩が存在するのだ。

こんなにパンチのあるタン塩が堪能できる店を肉バカは他に知らない
こんなにパンチのあるタン塩が堪能できる店を肉バカは他に知らない
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小池克臣

こいけ・かつおみ●1976年、神奈川県横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。焼肉を中心にステーキやすき焼きといった牛肉料理全般を愛し、さらには和牛そのものの生産過程、加工、熟成まで踏み込んだ研究を続ける肉の求道者。著書に『No Meat,No Life.を実践する男が語る和牛の至福 肉バカ。』がある。
公式ブログ「No Meat, No Life.」→ http://d.hatena.ne.jp/BMS12/

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