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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

カジュアルビズからアウトドアまで。シーンを選ばず履けるパラブーツ

レザーシューズもデザインによって格式の高さが異なり、もっともかしこまった場にふさわしいのは、内羽根式のストレートチップとされている。
外羽根式のプレーントゥが中間くらいに位置し、ローファーやモカシンなどはぐっとカジュアルに分類される。
ウィングチップはもともと野外活動用のシューズだったが、長い歴史の中で徐々にフォーマルなビジネスシーンでもOKと認識されるようになった。

甲から爪先にかけてステッチが施されたUチップシューズは、もともと狩猟やゴルフなど野外スポーツで用いられるカジュアル靴だったという。
ところが世界的に人気の高まった1980年代以降、本来はウィングチップ以上にカジュアルな立ち位置だったUチップシューズがビジネスシーンでも履かれるようになった。

世界的に人気のあるUチップシューズとして、1908年創業のフレンチ名門シューズメーカー、パラブーツのシャンボードというモデルが挙げられる。
独特のボテッとしたフォルムを持つシャンボードは、オンでもオフでも履けるUチップシューズの代表格として、高く評価されてきた。

シャンボードのフォルムをそのままにハイカットのブーツ仕様にしたボーリュー

シャンボードはとてもおしゃれな靴で、ファッショニスタの間でもすこぶる評判がいい。
僕も前から欲しいと思っていたのだが、買わなかった。あまりにも人気があって人とかぶることが多そうだったからだ。
「でもなー、シャンボードいいよなー。どうしようかなー」と思っていた僕の目に入ってきたのがこれ。
シャンボードのフォルムをそのままに、ハイカットのブーツ仕様にしたボーリューというモデルである。

ブーツ好きの僕にはなかなか堪らん逸品だった。
普段からカジュアルな服装ばかりの僕にとっては、短靴よりもブーツの方が実は合わせやすかったりもするのだ。

ちなみにシャンボードもボーリューも、白いステッチと、サイドに施された緑色の布製タグがポイントなので、手入れがやや難しい。
本当の靴好きは、これらが黒く染まらないようにマスキングテープなどで保護してから手入れするのだ。でも僕は面倒くさいので、気にせずに靴墨をつけてしまった。
おかげでステッチもタグも黒ずんでしまい、靴マニアから見たら悲鳴ものかもしれない。
でも、もともと野外用のカジュアルシューズなんだから、あんまり丁寧に扱うのもおかしいでしょ、と思ったりして。

カジュアルビズスタイルから、アウトドアなダウンジャケットスタイルまで、どんな服にも合わせやすいパラブーツのUチップシューズ。
そしてシャンボード以上に僕がオススメしたいのが、ブーツ仕様のボーリューなのです。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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