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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

今秋はKAVUのストラップキャップが“くる”ような気がする

このキャップの存在は前から知っていたが、アウトドアインストラクターのお兄さん用だよなと思っていた。
ところが何気なく試着してみたら、自分の頭にすごくしっくりくるし、かっこいいし、こりゃいいやと思って、この秋用の帽子として購入した。

KAVUの“ストラップキャップ”である。
まったく根拠のない直感だけど、これから流行りそうな予感もする。

1993年に米・シアトルで設立されたKAVUは、ウェアやバッグ、小物に至るまで取り揃える総合アウトドアブランド。
各アイテムのどこかに、カラフルなストラップが象徴的に組み込まれたデザインが特徴だ。

ストラップキャップは、KAVUのアイデンティティともいうべきアイテムである。
創業者であるバリー・バーは、もともとアラスカで漁業に従事していた人物。
船上で強風に煽られ帽子を飛ばされて困った経験から、ストラップで頭にしっかり固定できるキャップを考案し、そこからスタートしたブランドなのだ。

帽子は人を選ぶ。どうしても似合う帽子と似合わない帽子があるのはなぜなのだろうか

前にも本コラムで書いたが、僕は数十年にわたる試行錯誤の結果、自分に似合う帽子はハンチングやワークキャップであり、ニット帽やハットは危険だということを知っている。
僕の頭は頭蓋骨の外周が大きく、おでこから頭頂部が丸い。いわゆる“鉢”が大きな頭だ。
こうした個人個人の頭の形状と、帽子の似合うor似合わないは、強い相関性がある。

僕の場合、頭の大きさが如実にわかるニット帽やビーニーの類は最悪だ。
ハット類に関しては、若い頃はそれなりに似合っていた気もする。だからこれは頭より顔の方の問題で、老けた顔にハットをかぶると、おじさんくささが強調されてしまうのかもしれない。

似合うのはやや浅めにかぶれる帽子。前頭部が狭いつくりのハンチングやワークキャップは、鉢の大きな見た目を修正してくれるように思う。
そしてKAVUのストラップキャップも浅めのつくりだから、しっくりきたようだ。

ベースボールキャップは似合うものと似合わないものがある。
似合うのは小ぶりのつくりで、“クラウン”と呼ばれる前頭部の山(球団のマークなどが刺繍される部分)が浅めのものだ。
ベースボールキャップのつくりはものによって大きく違い、クラウンがかなり深いものもある。これは頭のデカさがより強調されてしまうのでダメだ。

帽子は人を選ぶ。
僕はKAVUを見つけたおかげで、このたび “アウトドアキャップは似合うかもしれない”という喜ばしい事実が加わった。
皆さんも自分の頭をしっかり見つめ直し、最適な帽子を見つけてみては。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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