2019.12.15
老舗の専門誌が主導するか『日本レースクイーン大賞』、その壮絶な投票バトルのウラ側とは!?
RQ大賞に挑むのがトラウマとなっていたレースクイーンの意識を変えたものとは?
そして、2019年。さる12月13日(金)にファイナリスト20名が発表された。その中の一人が、「TEAM UPGARAGEドリフトエンジェルス」でレースクイーンを務める神尾美月 さんだ。
彼女もまた、過去に挫折を味わい、今年はいあがってきた。
「日本レースクイーン大賞には、全員がトライできるこのイベントと、コスチューム部門、そして新人部門と三つあるんですが、わたしはレースクイーン1年目のときに、その部門でくじけてしまいました……。グランプリ1名、準グランプリ2名が選出されるのですが、私はあともう一息のところで手が届かず、なにも獲れなかった。単純に頑張りが足りなかったんですね。翌2017年にドリフトエンジェルスに入るのですが、せっかくいいチームに呼んでもらえたのに、1年目のトラウマを引きずったままでした」
神尾さんのトラウマは続き、3年目も名門チームに入ったものの、自発的な行動を起こすことなく、結果、ファイナルステージにも進めずじまいだった。
意識が変わる転機となったのは、今シーズン。ふたたびドリフトエンジェルスに声をかけてもらえたことだった。
「10周年を迎えたドリフトエンジェルスに帰ってこないかって、スーパーバイザーの南香織さん(詳しくは本連載第5回を参照)からお呼びがかかったんです。10年の歴史のなかで、“出戻り”のケースは前例がなかったので、びっくりしたと同時に、光栄なことだと感じました。しかも、シーズンが始まったあと、ドリフトエンジェルスが今年の12月いっぱいで活動休止になると聞かされて、さらに驚いて。
それで、ふと思ったんです。これは運命だと。ならば、私が最後のドリフトエンジェルスとして、レースクイーン大賞の授賞式に立ちたい! そう決心したんです」
林さんにならうようにして、神尾さんもまた、1月の早い段階からSNSでグランプリ獲得への意志を表した。ほんのわずかな時間を見つけては、ツイッターはもちろん、ライブ配信アプリでも積極的に呼びかけを行ってきた。
そんなひたむきな努力を、ファンは見逃さなかった。ふたたび、神尾さんの話。
「長年、ドリフトエンジェルスを応援してくれている、あるファンの方に言われたんです。『去年、みーにゃ(神尾さんの愛称)は頑張っているとは思えなかった。だから、僕は林 紗久羅ちゃんを推した。でも、今年は違う。みーにゃは本気を出している。応援するよ』。胸に突き刺さりましたね。熱意をもって、努力を続けていれば、ちゃんと見てくれている人は必ずいるんだと、しみじみ思いました。だから、どうしても立ちたいんです、あの舞台に」
「日本レースクイーン大賞2019」のファイナルステージ投票は、明日12月16日から始まる。17日には、ファイナリスト20名による政見放送も行われる。あけて2020年1月5日、投票の受付は終了する。
1月11日、東京オートサロンの特設ステージ。10周年の節目を迎える日本レースクイーン大賞の頂点に立ち、歓喜の涙を流すのは果たして誰なのか……。その行方に注目したい。
次回は、こんな職業に就いていた人が、なぜレースクイーンに!? その動機や背景について、深くリポートする予定です。ご期待ください!!
バナー写真提供/GALSPARADISE
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