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老舗の専門誌が主導するか『日本レースクイーン大賞』、その壮絶な投票バトルのウラ側とは!?

老舗の専門誌が主導するか『日本レースクイーン大賞』、その壮絶な投票バトルのウラ側とは!?

2018年のグランプリ受賞者が今だから話せる、強烈な必勝作戦!!

SUPER GT2019「2019 D’STATIONフレッシュエンジェルズ」のリーダー、林紗久羅さん。「日本レースクイーン大賞2018」で見事グランプリを獲得。その表彰式での一コマ。(写真提供/GALSPARDISE)
SUPER GT2019「2019 D’STATIONフレッシュエンジェルズ」のリーダー、林紗久羅さん。「日本レースクイーン大賞2018」で見事グランプリを獲得。その表彰式での一コマ。(写真提供/GALSPARDISE)

「来年、グランプリを絶対に獲ります!!」

2018年1月13日の「日本レースクイーン大賞2017」授賞式のステージ。涙ながらにそう言い切ったのは、林 紗久羅 さん。2016年度では大賞5名のなかに入るも、その時はグランプリには選出されず、特別賞のみ。グランプリ最有力候補と目されていただけに、衝撃の展開だった。

今でこそ、「2019 D’STATIONフレッシュエンジェルズ」のリーダーとして活躍、「日本レースクイーン大賞2018」では、悲願のGPタイトルを手にしたが、その道のりは決して平たんではなかった。林さんが当時を振り返る。

「特別賞の発表は、大賞よりも前なんです。そこで早々と私の名前が読み上げられたので、会場がザワつき出したんです。“あれ、今年も大賞受賞じゃないの?”と。わたしは放心状態。壇上から、ふと場内に目を向けると、ファンの方が泣きじゃくっていたんです。その顔を見た瞬間、とっさに出た言葉が“グランプリを獲る”でした」

もはや、後戻りはできない。林さんはその日のうちにブログで決意表明、ツイッターのタイトルも“林 紗久羅・日本レースクイーン大賞GPを絶対に獲る!”に変えた。

およそ1年間を通じて、ことあるごとに思いを発信し続けた。『LiveMe』というライブ配信アプリでは、ファーストステージからファイナルステージまでの51日間、仕事でどうしても都合がつかなかった一日をのぞいて、ファンへの投票呼びかけを行った。

さらに、林さんはSNSを駆使して、強力な作戦に打って出る。毎日、投票を呼びかけてくれるサポーター20人をつかまえて、ほぼ24時間体制のチームワークを作り上げたのだ。

「平たく言うと、ひたすらツイッターで相互リツイートを繰り返して、お互いにチェックし合うんです。たとえば、私の呼びかけツイートに対して、ファンの方がリツイートする。私の名前をタグ付けしてくれているので、すぐに確認できますから、そのファンの方のツイッターをチェックして、すかさず私もリツイート。20人いますから、ほぼ24時間、私のフォロワーさんは否が応でも呼びかけツイートを目にするわけです(笑)。

あと、20名全員の一覧表を作って、“〇〇さん、●月●日リツイート済み”と印をつける。もちろん、一人ひとりに対して、“●月●日の呼びかけ、確認しました。ありがとう”と、リプもすべて返していました。

地味で、とてつもなく面倒な作業かもしれないけど、そのくらい本気でやらないと、ファンの方々の心はつなぎとめられない。わたしが2018年にグランプリを受賞できたのも、そんな一心同体による努力の結晶だと思っています。ずっと粘り強く付き合ってくれたファンの方々には、今でも感謝の気持ちでいっぱいなんです」

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高橋史門

たかはし・しもん●エディター&ライター。1972年、福島県生まれ。日本大学在学中に、「思想の科学」にてコラムを書きはじめる。卒業後、「Boon」(祥伝社)や「relax」、「POPEYE」(マガジンハウス)などでエディター兼スタイリストとして活動。1990年代のヴィンテージブームを手掛ける。2003年より、「週刊プレイボーイ」や「週刊ヤングジャンプ」のグラビア編集、サッカー専門誌のライターに。現在は、編集記者のかたわら、タレントの育成や俳優の仕事も展開中。主な著作に「松井大輔 D-VISIONS」(集英社)、「井関かおりSTYLE BOOK~5年先まで役立つ着まわし~」(エムオンエンタテインメント※企画・プロデュース)などがある。

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