2019.10.13
大手事務所トップたちが本音と育成戦略をぶっちゃけ!! 「私たちがほしいレースクイーン、いらないレースクイーン」
SUPER GTに最多20人を送り込む事務所社長の“赤本作戦”とは!?
どうしたら一人でも多く合格させることができるのか。戸坂さんが考え出したのは、前述の通り“傾向と対策”を年度ごとに細かくまとめ、徹底的にデータ化するものだった。
「大学受験用の過去問題集で、傾向と対策をまとめた赤本ってあるじゃないですか。あの手法を取り入れたんです。各大学にカラーがあるように、レースクイーンを採用するクライアントにも、それぞれ採用基準の傾向というか、色があるんですよね。そこをレースクイーン志望者に、事前にレクチャーする。このユニットの面接ではこういうことを言うとウケがいいとか、別のユニットだったら、何か一芸を披露すると面接官の印象に残るとか」
SUPER GTで最大勢力となった今でも、戸坂さんはあぐらをかかない。めでたくレースクイーンとなったとしても、福江さんのケースのように、所属レースクイーンたちから引きも切らず相談を受けるからだ。
「人はみな、必ずどこかしら他の人とは違う個性を持っているものです。僕のほうでそこをちゃんと把握できていれば、適材適所というんですかね、レースクイーンのユニットはもちろん、その先の進路についても、各々にヒントを出せると思っています。この子は女優、この子は歌手、モデルといった具合に」
最後にどうしても知りたかったことがある。
素朴な疑問だが、レースクイーン界の“巨人的存在”である都筑さんや戸坂さんから見て、どういう人材が伸びるタイプなのか?
二人の答えはほぼ一致していた。
まず、レースクイーンになりたいという、明確な意志があること。このユニットに入って、
誰を目標として、チームの一員として機能したいといった具体性が大事だということ。
次に、チャラついていないこと。たとえば、お金持ちの男性たちにいろいろとサポートを受けるような甘ったれた生活をしているようでは、過酷なレースクイーン業務なんて、馬鹿馬鹿しくなってしまい、必ず手を抜く。見ている人は見ているものだ。
最後に、人としての立ち振る舞い。時間を守る、協調性がある、何事にも一生懸命とりくむなど。どの世界にも通じる基本要素だが、案外できていないそうだ。
これからまた、年をまたいでレースクイーンの採用試験が本格化する。もし、読者の中に目指す女子がいたら、ぜひともご参考にしていただきたい。
(第8回につづく)
バナー写真提供/GALSPARADISE
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