2026.8.19
カリフォルニアに渡りドッグサーフィン世界大会に初参加。6000人超の観客が見守る中、結果は…【サーフィン犬 コーダが教えてくれたこと 第9回後編】
犬と暮らす楽しさ。スポーツや遊びを通じて犬とわかり合う楽しさ――。
ドッグトレーナーになってからは、動物たち本来の性質に則ったQOL(生活の質)に配慮する「動物福祉」の考え方をもとに、飼い主と犬がより良い関係を築くためのサポートをする浅野さん。この、人間の都合だけによらない「動物福祉」の考え方が世界中で広まりつつある今、長く続いて来た“人と犬とのパートナーシップ”についてもまた、改めて考えてみたい。
前編に続き、浅野さんとコーダがドッグサーフィンの頂上決戦、「World Dog Surfing Championships」に出場した時のエピソードをお届けします。
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ドッグサーフィン世界大会、決戦の日
2024年のドッグサーフィン世界大会はアメリカ・カリフォルニア州パシフィカのリンダマー・ビーチで開催され、約6,000~7,000人もの観客が集まりました。主催者も「a gigantic turnout(非常に大勢の来場者)」と表現しており、ビーチは観戦客で埋め尽くされるほどの盛況ぶりでした。
競技はMCが犬やハンドラーを紹介しながら進行し、犬が良い波に乗るたびに観客から歓声や拍手が沸き起こります。また、スポンサーによる出展ブース、保護犬譲渡会、ペット関連イベントなども同時開催され、大会は終始お祭りのような賑わいと明るい雰囲気に包まれます。そして、世界各国から集まった犬たちに対して、国籍や犬種に関係なく惜しみない声援が送られるのもこの大会の特徴のひとつ。それは、出場する犬や人にとって大きな励みとなり、2024年大会も、海は荒れたコンディションでしたが、観客の熱気と応援が会場全体を盛り上げ、世界大会ならではの特別な高揚感がありました。
大会当日の朝、ビーチに出ると、ペリカンが群れをなして飛んでいて、めちゃくちゃでかい鯨の尻尾が海から飛び出て飛沫が上がっていました。――ここは日本では無いんだ……ということをひしひしと噛みしめているうちに、いつの間にかビーチは埋め尽くすほどの人と犬! 早くも大盛り上がりをみせる中、ドッグサーフィンの小型犬クラスのスタートです。
ドッグサーフィン部門は、体重によって4クラスに分かれて競技が行われます。
小型犬:1~20ポンド(約0.5~9kg)
中型犬:21~40ポンド(約9.5~18kg)
大型犬:41~60ポンド(約18.5~27kg)
超大型犬:61ポンド以上(約27.5kg以上)
コーダは中型犬クラスです。コーダとふたり、笑顔でリラックスして出番を待つつもりが、後から私の写真を見ると、仮面のように緊張し切った目つきと引きつった微笑み……(全体的に王毅将軍やないかい!と自分でもつっこみです)。でも、コーダは私に集中してくれていて、いつでも出陣OKな状態のようです。

いよいよ中型犬クラスの試合スタートの笛が鳴り、選手たちがダッシュする中で、私たちはゆっくり、そしてしっかりとした歩みで海の中へ入って行きました。緊張で空回りしたりはせずに、波をしっかり見たい。コーダはどの波にもいつものように対応し、波に乗った数で言えばその試合では一番だったのですが、惜しくも2位。勝利を収めたのはシュガーというミックス犬でした。飼い主であるライアンさんは、LAの有名なサーフスポット、ハンティントンビーチのローカルでゴリゴリのショートボードサーファーで、かなり沖までシュガーを連れて行き大きな波に乗せたライディングが高ポイントを獲得したようです。
その後、ヒューマンドッグタンデム部門にも出場しましたが、ヒューマン(人間)がほぼ全員プロのサーファーだったりと、ハイレベル過ぎました……。コーダと私も、波に乗って立ちボード上でジャンプする技を披露するも、あえなく敗退でした。
良い波に乗るには沖まで出ないと厳しいコンディションだったのですが、ジルから借りたボードにはリーシュコードがついていなかったため、もしボードが流されたら私もコーダも溺れ死んでしまうため、無理はできませんでした。岸に近い、足がつくミドルからの波を狙いましたが、そこはぐちゃぐちゃでとても乗れるような波ではなかったため、せめてスープで立とう!ということに徹するくらいしかできませんでした。

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