2019.2.15
肉バカが1年間食べまくって選んだ、焼肉以外の☆☆肉料理店7選【焼ニシュラン2018(番外編)】その2
前回は【焼ニシュラン2018(番外編)】として、焼肉以外の☆☆☆肉料理店を紹介したが、今回は〝一度でも食べれば完全にお店の虜になってしまう″☆☆肉料理店を紹介したい。
焼肉に比べると、肉料理店は若干敷居が高く感じられるかもしれないが、騙されたと思って食べてみてほしい。
気付いた時には、そのお店に通っているはずだ。
【牛飼いの匠からの絶対的なサポートが支えるクオリティ】☆☆[Vesta/ウェスタ]
古くから肉質の良さで支持を受けている兵庫県産の三田牛。
そんな三田牛の生産者の中でも〝匠″と呼ばれる勢戸章示さんの肥育した三田牛を特注の竈で焼いてくれるのが日本橋の「ウェスタ」。
勢戸さんは、出荷する三田牛の中でも「これは!」という個体だけを選び、ウェスタに送る。
その味は、コクがあり鼻に抜ける芳醇な香りに驚かされる。
牛肉以外の素材のクオリティも一切隙がなく、誰と行っても満足してもらえる、至高のステーキ店だ。
詳しくはこちらも。
【炉窯ステーキの裾野を広げるために孤軍奮闘するパイオニア】☆☆[Vitis/ヴィティス]
高級ステーキの代名詞である、炉窯ステーキ。
ここ、「Vitis」の店主である結城さんは炉窯ステーキの代表と言える「あら皮」の姉妹店「哥利歐(ごりお)」で過去に7年半腕を磨いたオーナーシェフで、結城さんが焼き上げるステーキはあら皮譲りの正統派。
コースは日によって内容が変わるが、牛肉以外でもスモークサーモンとコンソメスープはあら皮の名残りを強く感じさせてくれる。
扱う牛肉は純但馬血統ではないが、それは炉窯ステーキを身近に感じてもらうため、かなり手頃な価格設定になっているからこそ。
それでも、のざき牛や田村牛といった最高峰である長期肥育の雌牛のみ。
また、結城さんの火入れは、年々円熟味を増し、これ以上でもこれ以下でもない絶妙な仕上がりだ。
結城さんの炉窯ステーキの裾野を広げる為の啓蒙活動ゆえ……。
ぜひ本物をここで知ってほしい。
【日本料理の伝統的な技法が開花させる和牛の味わい】☆☆[常/とわ]
最近は行きたいお店が多すぎて、毎月定期的に通うお店が少なくなってきている。
そんな中でも2018年4月のオープンから、ほぼ月一で通っているのが「西麻布 常」。
店主の常安さんは、日本料理の名店と呼ばれる「菊乃井」や「かんだ」で修業を積んだ本物の職人。
食材の変化だけでなく、牛肉を扱う技術の変化も楽しみで、通い続けてしまう。
巷で見かけるような無理やり牛肉を使う感じはなく、牛肉の味わいを存分に楽しませてくれる。
肉素麺やタン刺し タンしゃぶ等、その時々の仕入れに応じた変幻自在のメニューが肉好きの心を鷲掴みにするのだ。
通常のコースであれば、3品から4品に牛肉が使われ、牛肉多めをお願いすれば、それに合わせて調整してくれる。
全ての料理に肉を組み込んだ肉割烹もいいが、日本料理の繊細な流れの中で研ぎ澄まされた肉料理が何品も盛り込まれており、とにかく興奮しっぱなし。
和牛は〝和″の食材であることを再認識させてくれる素晴らしい空間だ。
【炉窯一筋で研鑚を積んだ職人が焼くステーキ】☆☆[koko炉/こころ]
「あら皮」「ドンナチュール」「トロワフレーシュ」「イデア」といった炉窯ステーキの名店を経験してきた菅井さんが新たな炉窯で焼き始めた。
素材はもちろん最高の神戸ビーフ。
東京でこんな神戸ビーフを出せるお店は他にないだろう。
ある日の神戸ビーフは、月齢40ヶ月を超える田村さんの神戸ビーフだった。
ランプは芳醇な香りが鼻腔をくすぐり、旨みが口の中で弾ける。
サシの入ったサーロインは驚くほどあっさりとした脂質で、旨みと甘みのバランスにウットリする。
カウンター中心の店内なので、炉窯での火入れを目の前で楽しみながら食べれば、さらに興奮が増す。
「こんな牛肉が食べたい」
そんな願いが叶う場所がやっと出来た。