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蚊にブヨにアブ…虫に刺されやすい体質の僕が、山の暮らしで見つけた最強の撃退法とは?

蚊よりも厄介なブヨやアブが跋扈する山の家周辺

まあそういうわけで、僕にとって蚊は、夏の天敵です。
あいつらは気色悪いことに、卵から幼虫であるボウフラの期間を、よどんだ水の中で過ごします。
だから水が豊かな山梨県・山中湖村の我が家周辺にもたくさんいそうなものなのですが、向こうに行っている間はあまり刺されることはなく、東京の家にいるときの方が厳しい闘いを強いられます。

それはおもに、気温によるもののようです。
蚊は気温26〜31℃で活発になるといいます。
月間の平均最高気温が5月から25度を超え、8月は32度台になる東京とは違い、山中湖村の月間平均最高気温は7〜8月でも26度台。
蚊にとって、どちらの方が暮らしやすいかは一目瞭然です。

とはいえ油断はなりません。
山中湖村で過ごしていると、蚊よりも厄介なブヨ(正式名称はブユ、関西を中心にブトとも呼ばれる)がいるからです。
よどんだ水溜りのようなところで発生しやすいボウフラとは違い、ブヨの幼虫はきれいな水辺に生息します。
そのうえ、気温20℃前後のときが一番活動的と言われていて、7月も8月も平均気温21度台の山中湖村は、とても活動しやすい環境のようです。
このブヨにも、僕はよく刺されるのです。

ブヨに刺されると本当に面倒臭いです。
かゆみは蚊より数段強く、しかも長引き、何度もぶり返してなかなか治りません。
自前の極細ストローを肌に突き刺すだけの蚊とは違い、ブヨは獲物の皮膚の一部を噛みちぎり、やはり唾液的な毒素を注入したうえで吸血します。
そのため激しいかゆみを引き起こすとともに、刺されたところがなかなか治らないのだそうです。

緑に囲まれた家なので虫は多い
緑に囲まれた家なので虫は多い

ブヨは蚊ではなくハエの仲間。外見も小さなハエそのものです。
そしてハエの仲間でもっとヤバいのがアブです。
アブも動物の血を吸う昆虫だということはよく知られていますが、実際にやられた経験がある人は少ないと思います。
僕もデュアルライフをはじめる前は、「あれでしょ? 牛を刺すやつでしょ? 関係ないね」と思っていました。

ところが山中湖村にはこいつもたくさんいて、僕は何度も刺されています。
刺された瞬間は気づくことが少ない蚊やブヨと違い、大きなアブはチクリという痛みが走ります。
慌てて手で払っても後の祭りで、刺されたところは大きく腫れて赤くなり、痛みを伴う強いかゆみに襲われます。

豊かで美しい自然と引き換えに、山の家の夏はそういう不逞の輩に悩まされます。
だから夏でも庭のハンモックで寝転んだりするときは長袖シャツ&長ズボンで過ごした方がいいのでしょうが、夏はやっぱりTシャツ短パンでしょ! と思っている僕は、違う方法でそうした害虫と対峙しています。

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新刊紹介

佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『オフィシャル・サブカル・ハンドブック』『日本懐かしスニーカー大全』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

ツイッター@satoseijiro

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