よみタイ

脱サラは初代iPad発売と同じ2010年4月。改めて考える、この12年の仕事とデュアルライフ

東京暮らしの終わり方を真剣に考え出すきっかけとなった、東京の家の驚愕の電気代

ところで。
東京の家の今年2月の電気代は、驚愕の58,719円でした。
ハッハッハ。
笑いごとじゃないのですが、やっぱり笑うしかありません。
この冬は確かに、オミクロン株によるコロナ第6波のせいで、会社員である妻も家でのリモートワークばかりとなり、我が家は一日中、二部屋で暖房をつけっぱなしにしていました。
しかも妻は、電気をよく食うダ○ソンの温風扇風機を朝から晩まで愛用していたからなあ。
そ・れ・に・し・て・も、5万8千円って!

2月のところ、よく見て。キャーッ!
2月のところ、よく見て。キャーッ!

この冬は極端だったのだと信じたいですが、今年は“値上げの春”と言われ、電気料金のさらなるアップも告知されています。
さらに、これからコロナやらロシアやら円安やらといった諸問題に拍車がかかり、生活必需のさまざまなものがガンガン値上がりし続けるとしたら、もうホントにヤバヤバです。
デュアルライフなんてしている場合ではありません。破綻です。この連載も終わりです。

でも、万が一そんな状態になって家を一つにまとめなければならなくなったら、今ならきっと東京を引き払い、山の家一軒にするかもなーとぼんやり考えます。

どちらか選ぶとしたら、やっぱりこっちの家
どちらか選ぶとしたら、やっぱりこっちの家

2022年1月1日時点の東京都の推計人口は、1398万8129人で、昨年の同期から4万8592人減ったという発表がありました。
東京都の人口が通年で減少したのは、1996年以来、26年ぶりなのだそうです。
これはコロナの影響だと指摘されていますが、もしもコロナが落ち着いたとしても、このまま物価高騰が続くようであれば、生活費がかさむ東京からの脱出を真剣に考える人がますます増えるのではないかと思います。

我が家の場合、都心の会社に通うサラリーマンの妻や、これから先に高校・大学の受験を控える中2の娘、また都内の介護施設で暮らす年老いた両親のことなどがあり、そう容易すく東京脱出などできないと分かっています。
でも、自分の生きているうちに起こるとは思わなかったようなまさかの事態を次々と目の当たりにさせられている今の状況から、そんなこともまじめにシミュレーションしておかなければと考えています。

人は誰しも“正常性バイアス”という脳の認知機能を持っているため、「自分だけは大丈夫」と思い込み、我が身に降りかかりつつある大きな災厄から逃げ遅れることがあるのはよく知られています。
もしかしたら今の自分も、周囲の人々も皆、正常性バイアスによって逃げ遅れつつある茹でガエルなのかもしれないと考えると、空恐ろしくなったりするのです。

ただ、目下の問題はとにかく電気代!
ホント、頼んますよコレ。どうにかなんないかな〜。

連載初回「東京で生まれ東京に骨を埋めると思っていた僕が、デュアルライフを選んだ理由」はこちらから
本連載は隔週更新です。次回は5/11(水)公開予定。どうぞお楽しみに!

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

ツイッター@satoseijiro

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