2021.10.13
秋空と御朱印とラモーンズと。女子もすなる御朱印集めをはじめたら意外な展開に
いつも目にしているのに、なかなか見慣れることはない唯一無二の霊峰
山中湖村に家があるので富士山はいつも目に入りますが、見慣れることはありません。
ふとした瞬間、異様に大きく見目麗しい眼前の山は、もしかしたら架空の世界の造物ではないのかという妄想にとらわれることさえあります。
台風一過の先日、次々と湧き立っては流れいく雲の中、太陽を背に屹立する富士山を山中湖畔から眺めていたときもそうでした。
そのシルエット富士から目を離すことができなくなり、なぜだかちょっと泣きたいような、変な気分にさせられました。

昔の人も同じだったのかもしれません。非現実的にさえ思える圧倒的な山の存在感。それが富士信仰を生んだのだと思います。
古代日本の英雄、ヤマトタケルノミコト(日本武尊あるいは倭建命)にも、富士山にまつわる逸話が残されています。
現在の九州南部、熊曾国を討伐したのち、父である景行天皇に命じられ、今度は東国の征討に向かったヤマトタケル。
道中、現在の山梨県富士吉田市を通り、とある丘の上から富士の神山を遥拝したと伝えられています。
そして、「富士は北の方より拝せよ」と発したヤマトタケルの詔に従い、丘には鳥居と祠が建てられ、やがてそこを起源とする大きな神社が建立されました。
景行天皇四十年(西暦110年)という気の遠くなるような大昔の話ですし、ヤマトタケル自体その実在性は不明とされていますが、ジャパニーズ伝説のヒーローが登ったという丘はいまも存在します。

その“大塚丘”に登って祠に手を合わせ、悠久の時に想いを巡らせていると、確かに富士山の方角からえも言われぬパワーのようなものが流れてくるのを感じました。
なんて、柄にもなく上品ぶったことを書いておりますがそろそろ疲れてきたので、本題に入りましょう。
このたび私、最近は若い女子の間でも流行っているという御朱印集めをはじめることにしました。
ヤマトタケル遥拝地を起源とする北口本宮冨士浅間神社が、僕の御朱印集めのスタート地点です。