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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

ハンカチ廃止論者がおすすめするのは、日本古来の手ぬぐいなのだ

ハンカチは小学生の頃、ティッシュとともに持参が義務づけられていたけど、その後はほとんど持った記憶がない。

中学に入ってからは手ぬぐいを使っていた。剣道部だったので、面下につける綺麗な手ぬぐいを毎日一本持っていく。部活がはじまる放課後までは、それをハンカチ代わりにしていたのだ。
サッカー部や野球部の男子は、スポーツタオルを常時使っていたし、運動部系の中学生男子にとってハンカチはもはや不要のものとなるのだ。

そして大人になった今でも、ハンカチはまったく使わない。

ハンカチやタオルではなく、手ぬぐいをおすすめする理由

だって、ハンカチって必要? 

現代の日本はどこに行っても、トイレにはほぼ必ず紙タオルやハンドドライヤーが備えつけられている。食前に手を拭きたければおしぼりがあるし、食後に口を拭きたければ紙ナプキンがある。汗をかく夏場は、使い捨てのフェイスシートやボディシートの方が快適。

エコの観点から自分のハンカチを持てと言う人もいるだろうが、一日中半乾きの布切れをポケットに入れておいて、トイレの後の手、食事の後の口、鼻水、汗を拭くなんて不潔じゃん。
だから僕はハンカチ廃止論者なのだ。

でも、夏場に体を動かす予定だったり、子供と水辺で遊ぶ予定だったり、絶対に必要な状況がある場合、僕はハンカチでもタオルでもなく、やっぱり手ぬぐいを持っていく。
いまも町道場で剣道をやっているので、うちには手ぬぐいが何本もあるのだ。

手ぬぐいはハンカチより大きいし、タオルよりすぐに乾燥する。両端が切りっぱなしになっているのも、乾燥しやすいようにという昔の日本人の知恵なのだそうだ。

「守破離」「勝己忍耐」「不動心」などと、ちょっと中2チックな熟語の書かれた手ぬぐいを日常の場面で使うと、一瞬だけピリッとした気分になる。
使用歴が長い僕からのおすすめ、手ぬぐいは本当に便利なのだ。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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