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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

新型コロナウイルス対策の衛生グッズを、信じちゃいないのに使う理由

ネームホルダー型の「CLONITAS(クロニタス)」という衛生グッズを買い、外出するときはいつも持ち歩くようにしている。
二酸化塩素の力でウイルスの除去、除菌、消臭ができるというクロニタス。一枚の二酸化塩素入りシートは二ヶ月間有効で、首からぶら下げているだけでOKなのだそうだ。
ご推察のとおり、新型コロナウイルス対策である。

お断りしておくと、僕はこの手のものを手放しで信用しているわけではない。
いや、どちらかといえばむしろ懐疑的で、このクロニタスに関しても、シート一枚ぶら下げているだけで防御シールドのようにウイルスを排除できるのであれば、そんなの革命でしょ。医者はみんな失業でしょうよ、と思っている。

でも。
僕はこういう衛生グッズや健康グッズが大好きなのだ。
ドラッグストアで目新しいものを見つけると、ほぼ無意識のうちにレジに運んでいることが多い。
クロニタスとの出会いもそんな感じだった。

花粉症にも効果があるってマジ!? さすがにそれはないと思いつつ、やっぱり使う

疑ってはいるけど、効果ゼロではないとも思っている。
そしてこういう健康・衛生に関するものって、「100かゼロか」の世界ではない。
何もしなければ感染確率100だったのが、グッズのおかげで99になるのだったら御の字。やらないよりずっとマシだと思っている。

そして衛生・健康グッズのもうひとつの効果は、自分への戒めだ。
クロニタスにしても、おしゃれでもなんでもない妙ちきりんなシートを首からぶら下げていると、非常に鬱陶しくていつも気になってしまう。
でも「ああ、ウザ」と思うたびに、「そうだ、ウイルスには気を付けなきゃな」と思い出す。
満員電車に乗るからマスクをしなきゃ、クロニタスじゃどうせ防げないし……。となるのだ。

ところで「クロニタス」で検索してみると、“花粉にも効く”と書いているサイトがある。
二酸化塩素には花粉の抗原タンパク質を壊す作用があり、うんぬんカンヌン……。
いや、ないでしょう。さすがにそれは無理無理。
花粉なめんなよ!! 花粉症歴=年齢の僕は、つい熱くなる。
でも、花粉症シーズンは一応ぶら下げとこっと。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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