そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。
2020.1.17
誕生から55年の“バスケットピンポン”は今も最高の遊具なのだ
小学校時代の同級生から今でも、「昔、お前んちにあった小っちゃな卓球台。あれ、楽しかったよな」と言われることがある。
僕が生まれる前から、家には本物の4分の1ほどのサイズの卓球台があった。
両親はこの卓球台で遊ぶのが好きで、居間でよく夫婦対戦をしていた。
幼き頃の兄や僕は得点係をしたり、勝者に手作りのチャンピオンベルトを贈呈したりしていた。
やがて自分たちでも遊べる年齢になると、家に来た友達と卓球大会を開催していたのだ。良き思い出だ。
正式名称は「バスケットピンポン」というその小さな卓球台。実はまだ持っている。
子供の頃の実家にあったものはさすがに古くなって捨てたのだが、何年か前に年老いた父が、「あの卓球台って、まだ売ってるのかな?」と呟いたので、ネットで調べて購入した。
そしてしばらくは実家に置いていたものの、父も母も足腰が弱くなって全然やらなくなったので僕が引き取り、我が家に置いているというわけだ。
一般家庭でも邪魔にならず、スポーツ感覚とゲーム性を楽しめる絶妙の名機
バスケットピンポンは、1965年(昭和40年)に和歌山県の会社が開発した遊具。
普通の家庭でも楽しめる小ささながら、やってみるとちゃんとスポーツ感が味わえるのがミソで、ボールに回転をかけたり、ここぞという時にスマッシュを決めたりもできる。
恐らくこれ以上大きいと普通の家には置けないし、これより小さいとスポーツ感覚は味わえないのだろう。
まさに絶妙なサイズなのだ。
そしてその名の通り、それぞれのコートにバスケットゴール状の小さな穴が施されている。
公式ルールに則れば、相手コートの穴にダイレクトでボールを入れれば、一挙に2点を得られる。
でも、穴はコートのギリギリ端っこにあるので、無闇に狙うとアウトになる可能性が高く難しい。このゲーム性が実に楽しいのだ。
バスケットピンポンは、台と脚部がセパレート式で、各々を折りたたむことができる。
つまり、使わない時はコンパクトにしまっておけるので、狭い我が家でもまったく邪魔にはならない。
開発から55年も経過する遊具で、我が家では三代に渡って愛用するバスケットピンポン。
小学生時代の友人も珍しがっていたから、昔から知る人ぞ知る代物だったのだろうけど、とにかく一度でもやってみれば誰もがハマるはず。
ネットがなかったら、再会することもできなかったんだろうな。
掛け値なしのオススメ物件なので、是非、ゲットしてみてはどうだろうか。
