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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

アマゾンで本を買うなら自前ブックカバーを。おすすめは紀伊国屋書店カバー

確か、いしいひさいちだったと思うのだが(あるいは「気まぐれコンセプト」だったかも)、かなり前に読んだ4コマ漫画で記憶に強く残っているものがある。
書店の幹部と社長(あるいはコンサルと経営者だったかも)の会話だ。
記憶は曖昧だが、こんなものだった。

A「未来型の画期的な書店ビジネスを考案しました!」
B「ほう、どんな?」
A「本をすべて手に取れる位置に並べ、接客はしません。お客様は店内を自由に歩いて好きな本を探します」
B「………」
A「買いたい本が決まったら、自分でレジに持っていきます。完全セルフサービスの書店なのです!」
B「……それ、普通の本屋だよ」

僕はおそらく人並み以上に本が好きなので、家中が本だらけ。
本好きなのと同時に本屋好きなので、時間が空けばまず行くのは書店だ。
でも今は書店がどんどん減っている。かつて最寄駅にあった書店もつぶれて久しい。

本が売れなくなったという以上に大きな理由は、アマゾンをはじめとするネット書店が幅を利かせているからだ。
上記の漫画が掲載された当時は、まさかこんな世界になるとは予想もつかなかった。
品揃えと検索機能などの利便性で、リアル書店がネット書店にかなうわけがない。いくら本屋が好きな僕でも、買いたい本が決まっている場合はまずアマゾンで検索する。

昔ながらのデザインが渋い、キャンペーンでもらった非売品の文庫用カバー

ネット書店で本を買うと困ることがひとつある。ブックカバーが付いていないことだ。
本なんて、外人みたいにカバーなしで読めばいいじゃんという人もいるだろう。
でも僕は、読んでいる本の表紙を人に見られると、心の内側を見透かされているようで嫌なのだ。それに本の傷み防止のためにも、やっぱりカバーが必要だ。

アマゾンでよく本を買うようになってから、各サイズに合うブックカバーを揃えた。
ハードカバー・単行本用のスムースレザー製、新書用のスウェード製など、きちんとお金を出して買ったものもあるが、それらを押さえてダントツお気に入りなのは、紀伊国屋書店のキャンペーンでもらった非売品の文庫用カバーだ。

従来からある紀伊国屋書店の紙製カバーに似たデザインのビニール製。
こういう古臭いデザインの方が、なんだかちゃんと本を読んでいる気分になるのかもしれない。
文庫用以外にも、もっと色々と種類があればいいのにな。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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