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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

インテリア〜大人の男の部屋に似合うのは、大量の本とアコギなのだ!

フリーの編集者兼ライターだから、基本的には自宅の自室が仕事場だ。「書斎」という響きに憧れるが、実質はそんなに素敵なものではない。ごっちゃごちゃである。

部屋の中で一番大きなスペースを占めているのは、なんといっても本。
僕は社会人になったときにひとつの誓いを立てた。「これからは本とCDとレコードは、惜しみなく買うこと」と。編集者たるもの、それが絶対に必要だと思ったからだ。
以来、四半世紀以上にわたってこの誓いを守り、基本的に買ったものは捨てない&売らない主義でもあるため、まあ、えらいことになっている。

CDに関してはテクノロジーの発達のおかげで、ここ数年あまり増えなくなった。でも本の増殖には相変わらず歯止めがかからない。購入物件の約半数は電子にしているものの、ページをめくる愉悦を知っているので、紙の書籍もどんどん買うからだ。

オシャレ感は皆無でも、本の背表紙を眺めていると心に平穏が訪れる

冗談ではなく床が抜ける心配があるため、家中に分散して置いているが、自室の壁は本で埋め尽くされている。
読書傾向は“乱読”。興味あるものを手当たり次第に読むので、本棚にはあらゆるジャンルの本が脈略なく並んでいる。インテリア雑誌に登場する、写真集などが整然と並べられた部屋のようなオシャレ感は皆無だ。

でもこれが我が人生。本の背表紙を眺めていると、“これでいいのだ”という気がしてくるから不思議だ。
いくらガッチャガチャでも、本は大人の男にとって最良のインテリアである。本棚の前に、アコースティックギターを一本配置する。これで万全。
『本とギターと俺』というタイトルで一曲作ってみるか。ギターはろくに弾けないので鼻歌で。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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