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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

反抗期前の娘と絶対やっておくべきなのが、“父娘ペアルック”

小学5年の娘がいるんだけど、まだまだ子供っぽくて可愛いものである。
でも、あと数年もすると反抗期になり、「臭い」だの「汚い」だの「キモい」だの「うるさい」だの「意味わかんない」だの「あっち行って」だの「洗濯物は分けて」だの「趣味悪い」だの言われるんだろうな。
それはまあ、覚悟ができている。

パパパパ言ってまとわりついてくれる今のうちに、やっておかなければならないことがある。
父娘ペアルックだ。
前々から密かに目論んでいたのだ。

ただし小5の女の子と僕とでは、根本的に趣味がまったく合わない。
まあ合ったら合ったで、それはなかなかの問題だが。
だからどんな服がいいかなあ……と迷っていたら、いいのを見つけた。

マーク・ザッカーバーグも学生時代に着ていたGAPロゴパーカをお揃いで買う

とあるアウトレットモールのGAPショップ。
家族それぞれに品定めをしていたら、娘が「これ可愛い、欲しい!」と持ってきたのが、GAPロゴ入りの定番スウェットパーカだった。

このいかにもなロゴパーカ、見覚えがあった。
映画「ソーシャル・ネットワーク」で、ハーバード大生時代のマーク・ザッカーバーグが着ていたのだ。
聞くところによると、本物のザッカーバーグが着ていたものとまったく同じ服を、映画の中でも再現していたのだという。

細かくいえば、ザッカーバーグのスウェットは前がジップではなく、頭からかぶるプルオーバータイプだが、小学生が上着として着るなら、着脱しやすい前開きタイプの方がベターだ。

定番デザインが醸し出すこのイナたい雰囲気、僕も嫌いではない。
で、娘とお揃いで買いました。
そしてちょくちょくペアルックするようになった。
娘はパパとお揃いで嬉しそう。

まあ、僕の方が内心その100倍は嬉しいんだけど。

数年後には、このことも黒歴史に分類されるんだろうけどね……。
切ないのお。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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