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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

ワークマン~ワーキングクラスウェアに宿るストリートスピリッツ

ワークマンが人気だ。

幹線道路沿いにある作業着店・ワークマンに並ぶ服が、高機能で好コスパ、デザイン的にも良いものが多いということを、若者が発見したのである。

最近、僕もちょくちょくワークマンを覗き、行くたびに何かしら買ってくる。
傷んだり汚れたりしたら使い捨てしてもいいようになのか、価格がかなり安く設定されているので、ほとんど躊躇なく買い物をすることができる。

店内に入ると、人気が本物だということがわかる。
脚立を積んだワゴン車を駐車場にとめ、純粋に作業着を求めにくる人ももちろん多いが、多分これまで作業服店には縁がなかったであろう、おしゃれな若い男女がウキウキと品定めしている。

「作業着なのにかっこいい」のではなく「作業着だからかっこいい」のだ

ただ、ワークウェアと若者のファッションが結びつくのは古典的な文化だとも言える。

ご存知の方には今さらな話だが、古くはリーバイスのジーンズやGジャン、ディッキーズやベン・デイヴィスのワークパンツ、レッドウィングのエンジニアブーツ、ドクターマーチンの編み上げブーツ、カーハートのカバーオール、オシュコシュのオーバーオール、カムコのネルシャツなどなどなど、ワーク由来のストリートウェアは枚挙にいとまがない。

ワークマンに並ぶ作業着を見ると、古から受け継がれたワークのエッセンスが純粋な形で生きていることがわかる。つまり要するに、かっこいいに決まっているのだ。

僕はワークマンで安全靴やブルゾン、ベスト、それに靴下も買った。
ワークマンでワークウェア本来の機能美に気づいた人が、もっと他のワークウェアブランドにも興味を持ってくれると面白いのにと思う。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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