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肉バカが伝授する、どんな焼肉好きをも唸らせるハラミの極め方

年間200食もの牛肉を食べるという、名実ともに肉バカ、小池克臣が日々蓄えてきた肉への愛、知識、体験……そのすべてを注ぎ込む究極の肉コラムがここに。肉好きはもちろん、そうでなくても知っておくべき肉のあれこれが満載!

老若男女、赤身好きも霜降り好きも、焼肉好きの誰もが愛してやまないのがハラミ。

口の中で溶け出すような軟弱な食感ではなく、野性味溢れる噛み応えと共に肉汁が口の中で広がり、食べる者すべてを魅了する。

ところで、ハラミとは何か知っているだろうか?

知っているようで知らないハラミにまつわるあれこれ

ハラミとは横隔膜の一部であり、1頭につきハラミが左右で2枚、その真ん中にサガリという部位が付いて横隔膜全体となる。
地域によって呼び名は変わるようで、ハラミもサガリも区別なくハラミと呼ぶ地域もあれば、逆に全てをサガリと呼ぶ地域もある。

ハラミの特徴と言えばその食感だ。

その肉繊維は太く、サシがキレイに入っていても口の中で溶け出すような食感はなく、逞しい肉繊維を噛み切れば太古から受け継がれたDNAを刺激するかのような感覚に襲われる。
噛み締める度に広がる旨味は強く、フレッシュなハラミであるほど甘みも感じられる。

この感覚を最大限味わいたいのであれば、ハラミは厚切りの塩でオーダーしよう。
もちろん、このハラミのお供はキンキンに冷えたビール。(肉バカは下戸なので烏龍茶だが)

ただ、ハラミはタレで食べても最高に美味しい。
タレの場合は厚切りではなく薄切りがオススメ。
香ばしく焼いてから、たっぷりとタレにつけて食べて欲しい。
このハラミにはビールではなく白米。
白米の上でタレをまとったハラミを何度かバウンドさせ、一気に頬張るのがベストだ。

ちなみにハラミとサガリは何が違うのか。

ハラミの方がサシが入り易く、見た目の派手さがある。
サシが入っている分、サガリよりも若干だがソフトな食感。
一方、サガリはハラミよりも身が詰まった感じで、より噛み応えがある。

どちらが好きかは個人の好みだが、肉バカは必ず両方食べる。

ここまで読んでハラミとは何かが分かった方は、今無性にハラミが食べたいはずである。

では、最高に美味しいハラミを食べたいと思った時に向かうべき名店を紹介したい。

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小池克臣

こいけ・かつおみ●1976年、神奈川県横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。焼肉を中心にステーキやすき焼きといった牛肉料理全般を愛し、さらには和牛そのものの生産過程、加工、熟成まで踏み込んだ研究を続ける肉の求道者。著書に『No Meat,No Life.を実践する男が語る和牛の至福 肉バカ。』がある。
公式ブログ「No Meat, No Life.」→ http://d.hatena.ne.jp/BMS12/

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