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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

河野外相とお揃いの竹製腕時計は、軽くてシンプルでオシャレな品だったが……

政治的ななんやかんやは、ここでとやかく言うもんじゃないと思っているので慎むけど、近ごろ興味をそそられたのは、河野太郎外務大臣の腕時計のくだりだった。

韓国の康京和外相との会談の際につけていた腕時計を、「金無垢だ。なんていやらしいんだ」と某国ネット民にディスられ、「竹製ですが何か」とツイッターで返したあの一件である。

2017年、フィリピンのマニラで開催されたASEAN外相会議で配られた竹製ウォッチ。ASEAN50周年の記念品として作られたもので、裏蓋にはそれを示す刻印が施されている。
アトピー持ちの河野氏は、金属や革のバンドの時計と違って疾患がひどくならず、軽くて着け心地のいい竹製ウォッチをたいそう気に入り、普段から愛用していたのだという。

「竹製の腕時計なんてあるんだ。ヘー面白い」と思ったミーハーな僕は、さっそく同じものが欲しくなった。

ブランド特定が迷走する中、発表された声明によって買うべき品が決まった

河野大臣の竹製ウォッチが話題になった直後から、ネット上ではブランドを特定する動きがはじまった。
日本でも展開している中国のBOBO BIRDがすぐに浮上したが、「フィリピンでおこなわれた外相会議のお土産なんだから、フィリピン製に決まってるだろ!」との声があがり、フィリピンの KAWAYANというブランドと特定された。

KAWAYANもネット販売をしているが、ペソ建てである現地サイトに直接注文をしないといけないので少しハードルが高く、到着がいつになるのかも見当がつかない。
だから少しためらっていたら、BOBO BIRD社が「KAWAYANには自社製の時計をOEMで納めている」という趣旨の声明を発表した。

BOBO BIRDはアマゾンにも出店しているので、安心して買うことができる。河野外相と同じモデル以外にも、ラインナップは豊富だった。
でも僕はせっかくなので、ケースも文字盤もバンドもすべて竹で作られた、ASEAN50周年記念品とまったく同じモデルをポチッと。

数日後に届いたその時計、確かに軽くて素朴な味わいで、とてもいい時計だった。
シンプルの極みの文字盤もオシャレだし、お値段も送料込み3,999円とたいへんオシャレだった。

ぶっちゃけ、自分の趣味とはまったく合わないから外でつけるつもりはさらさらないが(つけないんかい!)、時事ものはしっかり押さえておかないとね。
こういう無駄なことばっかりしているから、いつまでたっても家の中はゴチャゴチャだし貯金も増えないんだけど、今回はコラムを一本書けたのでOK!

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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