そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。
2019.8.20
“備え”こそ男の生きる道。極小ドライバーセットが本能を刺激する
マルチツールは男のロマン……。
異論は受け付けておりません。
いざというときのために備えておくというのは、男の本能なのかもしれない。
思い出すのは『北の国から ’87初恋』の名シーンだ。
中学生の純はある日の学校帰り、自転車のチェーンが外れて困っている美しい少女(れいちゃん=横山めぐみ)を見かけて声をかける。
「直してやろうか」
キーホルダーにつけて常備している道具を取り出し、さっと直してみせる純。
「できたよ」
「ありがとう!」
クゥー!!! これこれ、これよ。コレである。
こういう瞬間のために、男は生きているのだ。
同世代のおっさんであれば、激しく共感でしょ?
でしょ?
そしてこの“準備本能”は、年齢とともに、より研ぎ澄まされていく。
ヴィクトリノックスのマルチツールなんて、万国共通でおじさんの大好物。
搭載された機能のうち、実際に使うのはごく一部だけだと思うけど、あれこそまさしく男の“準備本能”を具現化したものなのだ。
持っているだけで興奮と満足が得られる、小さな小さな男の道具
で、先日ホームセンターをパトロールしていたら、我が本能に響くアイテムに遭遇した。
ナイフ型マルチツールとしては、おそらく最小クラスだろう。
ベストツールという会社の「Chibi Rib」である。
その名の通り、手の平にちょこんと乗る、小さな小さなドライバーセットだ。
大・中・小のプラスドライバー、中・小のマイナスドライバー、ピン、そして時計のバンド外しが組み込まれている。
これは、すごくいいものです!
持っているだけで興奮そして満足! これからは常に持ち歩くことにしよう。
いつどこで、自転車のチェーンが外れて困っている人や、腕時計のバンドが外れなくて困っている人と遭遇するかもわからないし。
おっさんとは難儀なものだ。
こういうの、まさか僕だけじゃないよね!?
