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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

マニアの踏み絵的な、超重量級写真集をつい買っちゃった!

これまで買った中で、最重量クラスの本である。
フランス人フォトグラファー、リチャード・ベリアの写真集。全800ページ、重量約5kgもある。ほとんど鈍器だ。

1980年からフォトグラファーとしての活動を開始したリチャードは、イギリスの『MELODY MAKER』誌で働きはじめたことをきっかけに、UKロックシーンを中心とする世界中のミュージシャンたちを撮影してきた。
その1980年から2016年のキャリアの集大成なのだ。

出てくるミュージシャンはとてもここでは書ききれない。
最終ページのインデックスを見ると、その時期に活躍したミュージシャンをかなり網羅している。ほとんど百科事典のようだ。

中には有名な写真もあるけれど、ほとんどが今回初めて見るような写真だった。ジャンルは様々で、音楽好きであれば誰もが間違いなく欲しくなるような本だ。

日本の書店でもアマゾンでも扱っていない超レアな写真集なのだ

ところでこの本、日本の書店ではおそらくどこにも売っていない。調べてみたけどアマゾンでも取り扱っていないようだ。
値段が一冊17000円もするし、何よりも重たすぎて扱いにくいので、なかなか仕入れられないのだろう。そんな状況もまたレアもの感増し増しで、マニアにはたまらない。

僕が入手したのは、東京・青山のアニエスベーギャラリーブティックで行われているザ・キュアー展の会場だ。
キュアーはリチャードがフォトグラファーになるきっかけになった被写体ということで、この写真展もまた見たことがないロバート・スミスの写真が大量展示されていて、その筋の人には堪らないものだった。

会期は2019年9月8日までらしいので、ご興味のある方は是非。

写真集はとっつきにくい代物なので、きっと売り切れていないと思う。
これを買うか買わないかで、本物のUKロックマニアかどうかがわかるぞ。
そんなにマニアマニアって言われても嬉しくないかもしれないけど。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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