そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。
2019.8.21
最適解はどこにある? キャンピングカーに必要なもの/不要なもの
お盆も終わりました。
夏休み、皆さんいかがお過ごしでしたでしょうか?
我が家はキャンピングカーをレンタルして、房総半島をぐるりと旅行してきた。
昨今はキャンピングカーブーム。
僕もだいぶ前からその魅力にとりつかれていて、何度かは「もういっそ買ってしまおう。なんならその車に住んでしまうか」と、思い詰めた。
でも置き場所や使用頻度のこと、維持費、購入費のことを考えると現実的ではない、とあきらめ、ぐっと堪えてきた。
その代わり、チャンスがあればレンタカーで楽しんでいるのである。
今夏3日間だけ我が愛車になったのは、「アンソニー4WD AtoZ マツダボンゴトラック」という車種。
なんだかレッチリが聴きたくなる名前だ。
相棒・Mr.アンソニーは、これまで数回借りてきたキャンピングカーと比べると、やや小型で取り回しがしやすかった。
小ぶりの車種にしたのは、キャンピングカーにトイレやシャワーは不要だと気づいたからだ。
レンタルキャンピングカーの約款では、多くの場合、使用したトイレのタンクは綺麗に処理・洗浄して返却しなければならない。
それが嫌なので、これまでトイレ付きを借りても使わなかった。
多分、自分のキャンピングカーがあったとしても、トイレはあまり使わないんじゃないかと思う。
“あったらあったで便利なもの”の裏を返せば、なくてもほとんど大丈夫なものだ
国内旅行の場合、アメリカやオーストラリアのように荒野をひたすら走るわけではない。
道を走っていればすぐにトイレを借りられる店が見つかるし、たいていのRVパークや道の駅にはきれいな24時間トイレが完備されている。
どうしようもなくなって“野”で処理しなければならなくなっても、ガラガラヘビやコヨーテに襲われる心配はない。
つまり、自前トイレの存在意義はほとんどないのだ。
万々が一に備え、災害時などにも使える簡易トイレを積んでいけばOK。
そしてシャワーは、あればあったで便利かもしれないけど、やっぱり国内旅行の場合はほぼ無用の長物。だって日本はどこに行っても、気持ちいい温泉があるんだから。
毎日の旅程に温泉を組み込めば、それはそれでひとつ楽しみが増えることになる。
キッチン設備も小さな冷蔵庫とシンクがあれば十分。
長い旅ならいざ知らず、数日間の旅行だったらコンロがあってもほとんど使うことはない。アンソニーにはカセットコンロが搭載されていたが、一度だけしか使わなかった。
多分、僕はいつか自分のキャンピングカーを買うと思う。
日本の狭い山道や路地を走ること、それに燃費や維持費を考えると、軽キャンパーというのはひとつの選択肢だし、最近人気が高まっているというミニバンベースのキャンピングカーも気になる。
キャンピングカーが欲しいと思っている貴兄も早まらず、何回かレンタカーで試してみて、自分の使い方にあった必要十分な設備を知るべきだと思う。
キャンピングカー業界の回し者でもなんでもないんだけど、こんなに楽しいものってほかにあんまりないと思う。
日本でも、もっともっと普及すればいいのに。
