2019.4.9
ベルト~目につかないところにこっそりミックスする自分のシンボル
かれこれ25年くらい大事に使い続けているベルトがある。
上下二連でピラミッド型のスタッズが打たれた、パンクス御用達のいわゆる“鋲ベルト”だ。
どこのブランドのものというわけではなく、いつどこで手に入れたのかも正確には覚えていない。多分、通りすがりのパンクショップで買ったものだったと思う。
会社勤めをしていた頃も、ずっと愛用していた。サラリーマンといっても雑誌編集者だったので、服装は割と自由が許されたから、ノーネクタイでシャツをパンツの外にアウトし、その下に密かに鋲ベルトをしていたのだ。
僕は中学生のときにパンクの洗礼を受けた。
でもそれ以降は、それなりに色々なジャンルの音楽を聴いてきた。ファッションも10代のときにほんの一瞬だけパンクスを志したが、そのあとは色々な方向を試してきた。
でも根はパンク。だからベルトは鋲ベルト。
ジジイになっても鋲ベルト。棺桶に入るときも鋲ベルト
日本を代表するパンクバンドの一つ、ラフィンノーズの「PUNK ALWAYS」という曲では、♪パンク・オールウェイズ・オン・マイ・マインド♪と歌われている。いつも心にパンクを。僕もその精神を、このベルトに託しているのかもしれない。
グリズリー世代の皆さんに、鋲ベルトをプッシュしているわけではない。
でも、小物でもアクセサリーでもなんでもいいので、 “自分のシンボル”を一つだけ、常に身につけることをおすすめしたい。
僕のようなベルトであったり、あるいはネックレスであったり、あまり目立たないものがいいだろう。その方が飽きないし、どんなテイストの服にも合わせられる。
僕はこのベルトをしてジジイになり、棺桶に入るつもりだ。
きっと鋲は焼け残るが。