2019.12.26
東日本橋にひっそりと存在する驚愕の美味フレンチ~mille
千葉さんのお料理はひと言で表現すると“女子力高いザ・クラシック”。
可愛くて胸キュンなビジュアルだけど骨太な味とガッツリな量は伝統的なフランス料理さながら。
アミューズブーシュからひとり2-3品選び、前菜2品、メイン1品をふたりでシェアという千葉さんの“言いつけ”通りにオーダーするのが正解です。
大食漢な私でもこれに食後のチーズをプラスしてちょうどいい感じ。
カリフラワーのポタージュは心残りだったけど。
ではちょっとお料理の説明を。
アミューズブーシュはいつも5-6品が用意されています。
写真の上から時計回りに「聖護院カブのババロワ」「トリュフと卵サラダのエクレア」「玉ネギとベーコンのファーブルトン」「豚コラーゲンのテリーヌ」です。
ケーキみたい!なのは千葉さんが修業時代にデザート担当だったから。
ババロワはまろやかでふわりとした食感にオリーブオイルのフレッシュな苦味がピリッとくる。
エクレアはまるでタマゴサンドだし、ファーブルトン玉ネギとベーコンのパンのよう。
そしてテリーヌは豚足やタン、耳を白ワインと香味野菜で煮て、ゼラチンを入れた煮汁に戻し固めています。
それをパリパリに揚げた春巻きの皮で挟む。どれも見た目はスイーツでも味は完全に「泡」のアテです。
以前、ご紹介した「フジコミュニケーション」で知った台湾のスパイス、「馬告(マーガオ)」があまりにおいしかったので、馬告という文字を見ると頼まずにはいられなくなってしまいました。ということで「富山産カマスのソテーと秋ナスのピュレ 馬告の香り」です。
皮目をカリッと焼いたカマス、長ナスに塩とオリーブオイルをたっぷりかけて、にんにくとタイムを散らしオーブンでとろっとろに焼き、皮を外してフードプロセッサーにかけるとできあがる絶品のピュレ、これにバルサミコとハチミツのソースに馬告の複雑味が加われば、はい、もうサイッコーです。
拳を上回る大きさの白子のフリットなんて前代未聞!
しかもこれ、ひとり分ですから!
衣が軽くてサクサクでふわりとしている。訊けば小麦粉の他にビールとイースト、ちょっとの塩が入っているそうです。ナイフを入れると……、
中からはとろんとろんの白子がたっぷり!
何でもほうれん草と白子のグラタンにクリスピーな食感があったらなぁ……ってことで作ったのがこれですって。
ただでさえ濃厚な白子にハマグリのだしのクリームソースですよ!
もうすでにコクが十分すぎるほどなのに、さらにミモレットを削りかけて熟成感バッチリの風味と香りと色がプラスされるのです。ここでパルミジャーノとかカラスミとかにしないのがいい。もう、たまらんおいしさです。
これだけボリューミーなのにペロリとイケてしまいます。痛風なんて何のその。おいしいって時には罪よね。