2019.3.23
100万円の時計より1万人のフォロワー――今の若者のお金の使い方
給料が極端に安かったとしたら、僕は美容師を目指していないと思う。
もちろん今は、めちゃくちゃ稼いでいるわけじゃないですよ(笑)。
極めて一般的な額です。
でも、いつか高くなるかもしれないという可能性が低くはないんです。
天井が低すぎるとか、可能性があっても道が狭すぎるとかだとしたら、きっと僕は美容師という道を選んでいないと思います。
現実とのバランスを考えて夢を決めた
生活するギリギリの額があればいいから、やりたいことを仕事にしたいという人ももちろんいると思います。
でも僕は、そうは思えない。
どんなに楽しいことであっても、仕事なら
「タダでいいです!」
「あまりお金をもらえなくてもいいです!」
とは言えないですね。
僕は美容師アシスタントという身ですが、一般的な大卒と同じくらいのお給料をいただいています。
これは、アシスタントとしてはとても恵まれています。
僕は、きちんとお金が貰える場所で夢を追いかけたかった。
だから、それくらいもらえるところを探して就職したのです。
夢と現実のバランス。
すごく大切なことだと思うんですよね。
僕は自分の夢を決めるとき、「現実と折り合いがつくか」どうかもしっかり考えました。そのうえで美容師を目指しているんです。
僕はいつか好きな車に乗りたいし、大きな家だって買いたい。
わりと欲深いほうです(笑)。
そう考えると、節約家な「今どきの若者」像とは少しずれているかもしれませんね。
僕ら世代のカッコいい像は「堅実な人」
僕の周りには貯金を一生懸命している人、ブランド物に興味がない人、堅実な生き方をしている同世代がたくさんいます。
弟や友達も節約家が多く、「この先どうなるかわからないから」「年金がもらえないかもしれないから」と、将来の不安をぬぐうためにお金を貯めています。
その中で思うのは、ロールモデルが変わってきているなということ。
僕たちの世代がカッコいいなと思う像が、「しっかり貯金をしていて安定している人」になっているんですよ。
SNSなどでも、豪華な生活をしている人よりも、親しみが持てるような人のアカウントが人気な気がします。
きっと、不景気で若者にお金がない中で、「お金をたくさんかけていなくても、幸せそうに生きている人」に憧れの対象が変わってきたのだと思います。