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差別心や嫌悪感を生み出す〈行動免疫システム〉とは何か──生物学の知見で「差別」に対抗する

【注釈】
注1:US Big City Hate Crimes Spiked By 39% in 2021, Report Finds https://www.voanews.com/a/us-big-city-hate-crimes-spiked-by-39-in-2021-report-finds-/6571116.html

注2:Schaller, M. (2011). The behavioural immune system and the psychology of human sociality. Philosophical Transactions of the Royal Society of London B. Biological Sciences, 366, 3418‒3426.

注3:Faulkner, J., Schaller, M., Park, J. H., & Duncan, L. A. (2004). Evolved Disease-Avoidance Mechanisms and Contemporary Xenophobic Attitudes. Group Processes & Intergroup Relations, 7, 333-353.

注4:Navarrete, C. D., Fessler, D. M. T., & Eng, S. J. (2007). Elevated ethnocentrism in the first trimester of pregnancy. Evolution and Human Behavior, 28, 60–65.

注5:Yamagishi, T. & Kiyonari, T. (2000). ¬The group as the container of generalized reciprocity. Social Psychology Quarterly, 63, 116–132.

注6:「自然主義の誤謬」は、哲学者のジョージ・E・ムーアが1903年出版の『倫理学原理』のなかで用いた言葉です。自然主義とは、自然は良いものだという考えを意味します。ムーアは、還元不可能な価値を自然主義によって導き出そうとすることは誤りと考え、それを自然主義の誤謬と呼びました。還元不可能な価値は他の概念から導き出すことができないためです。「~すべきである」という価値観は還元不可能な価値の例と考えられます。

注7:佐倉統、2003年、『進化論の挑戦』角川書店

注8:Welzel C., Inglehart R., & Kligemann H.-D. (2003). The theory of human development: A cross-cultural analysis. European Journal of Political Research, 42(3), 341–379.

注9:Welzel, C. (2013). Freedom Rising: Human Empowerment and the Quest for Emancipation. Cambridge: Cambridge University Press.

注10:Snow, R. E., Tiffin, J., & Seibert, W. F. (1965). Individual differences and instructional film effects. Journal of Educational Psychology, 56(6), 315–326.

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小松正

こまつ・ただし
1967年北海道生まれ。北海道大学大学院農学研究科農業生物学専攻博士後期課程修了。博士(農学)。日本学術振興会特別研究員、言語交流研究所主任研究員を経て、2004 年に小松研究事務所を開設。大学や企業等と個人契約を結んで研究に従事する独立系研究者(個人事業主) として活動。専門は生態学、進化生物学、データサイエンス。
著書に『いじめは生存戦略だった!? ~進化生物学で読み解く生き物たちの不可解な行動の原理』『情報社会のソーシャルデザイン 情報社会学概論II』『社会はヒトの感情で進化する』などがある。

Twitter @Tadashi_Komatsu

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