2020.9.25
西から肉の黒船襲来! 大阪焼肉の真骨頂を東京で味わえる!
大阪の京橋駅のすぐ近く。
紫色のド派手な看板に白字で書かれた「焼肉やっちゃん」の文字。
カウンターの中では店主やっちゃんが手際よく肉をさばいている。
東京の人間はちょっと恥ずかしくてつけられないような、自分の名前に「ちゃん」を付けて店名にするちゃん系焼肉が大阪には多い。
もちろん、やっちゃんもだ。
包丁を止めることなく続けるトークにはキレがあり、一気に引き込まれる世界観がある。
それはしゃべりだけではなく、焼肉の味も同じ。
鮮度抜群のココロ刺しやセンマイ刺しでテンションが上がり、上タンや上ハラミで仕入れ力と目利きに感心するばかり。
魔法の赤い粉で食べるホルモンミックスの旨さも特筆すべきだ。
そんな大阪焼肉の真骨頂を教えてくれるやっちゃんが、2020年8月、東京にもオープンしたのだ。
やっちゃんがオープンした場所は西葛西。
銀座や六本木、西麻布ではなく、あえてローカルチックなロケーションを選ぶあたりにさらに惹かれてしまう。
21時をかなり過ぎた時間に突撃したが、大阪と同じようにカウンターのみの店内は満席。
近くで時間を潰して、やっと入店できた。
オープンして1ヶ月ちょっとでのこの混雑ぶりには驚かされる。
店主は誰でも知っているような大企業に勤めていたが、突如脱サラ。
大阪のやっちゃんの元で修行を行い、独立を認められ西葛西の地にやってきたのだ。
やっちゃんの凄さは、焼肉そのものの味はもちろんだが、店主やっちゃんのキャラクターにもある。
修行をすることで味を受け継ぐことができても、そのキャラクターまで受け継げるものではない。
結局は姿形だけ似せたお店が出来がちだが、西葛西のやっちゃんは違った。
店主自身のキャラクターが恐ろしく立っている。
一歩店内に足を踏み入れれば、すぐに店主のファンになってしまうほどの人間力を持っている。
その証拠に店内のお客さんは全員常連のように店主に接している。