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食欲の秋、到来! 「食」にまつわる世界の面白いことわざ

長い夏が終わり、いよいよ食欲の秋が到来!
そこで今回は、「食」にまつわる世界の面白いことわざを集めてご紹介します。
ところ変わればことわざ変わる。
同じ意味でも、たとえに使われる食材にお国柄が表れるのが世界のことわざの面白いところです。
ことわざを通じて、世界各地の食文化や生活様式をうかがい知ることができます。
世界ことわざグルメ紀行、たっぷりとご堪能ください!

※書籍『まんが アフリカ少年が見つけた 世界のことわざ大集合 星野ルネのワンダフル・ワールド・ワーズ!』(星野ルネ著)の一部を再編集してお届けします。

(構成・文/よみタイ編集部、イラスト/星野ルネ)

ローカルな食文化が見えてくる!

まずは、ご当地感満載のグルメことわざから。
たとえに登場する食材から、その土地の主食やご馳走が見えてきます。
中には、現地の食文化を知らないと意味がさっぱりわからないことわざも。
まずはことわざのフレーズだけ読んで、意味や情景を想像してみると面白いですよ!

ローカル過ぎてピンとこないことわざも。
ローカル過ぎてピンとこないことわざも。

「ライシで大きくなる」(フィジー共和国)
都会で育った人が自分のルーツを知らないという意味。フィジーの伝統的な主食はヤム芋やタロ芋だが、都会では芋類よりライシ(ライス、米のこと)を多く食べることから。

「裏口のクワズイモ」(パラオ)
クワズイモは里芋によく似た芋だが、食べられない。よくゴミ捨て場などから生えてくることから、食べられないもの、価値のないもののたとえ。

「若者にはそれぞれのヨーグルトの食べ方がある」(トルコ)
若い人には若い人のやり方があるということ。

「突然アルマジロを贈られる」(アルゼンチン)
思いもよらない友達に会えた時は、滅多に食べられないアルマジロを突然もらった時のように驚き、嬉しいという意味。

「振りかけたパクチー」(タイ)
見かけや体裁を取りつくろうこと。たとえまずい料理であっても、パクチーの香りと彩りでおいしそうに見えることから。

世界は食欲で支配されている!?

世界には食い意地にあふれることわざがたくさんあります。
例えば、日本の「秋茄子は嫁に食わすな」
この意味には諸説ありますが、「おいしい秋の茄子は、もったいないから嫁には食べさせるな」という姑の嫁いびりの言葉だと言われています。
こんな、食いしん坊を通り過ぎて、意地汚くも思えるようなことわざも、実は日本のみならず世界各地に存在しているのです。
登場する食材にこそ文化の違いが現れていますが、食への執念は世界共通であることを、しみじみと感じます。

日本では「花より団子」。ヨーロッパでは団子ではなく、プディング。
日本では「花より団子」。ヨーロッパでは団子ではなく、プディング。

「賞賛よりもプディング」(ヨーロッパ地域)
言葉でいくら褒められても何にもならない。それより食べ物をもらったほうがいいという意味。

「パンのない愛は長続きしない」(ベネズエラ)
恋愛も衣食住に事欠くようでは冷めてしまう。

「一度蜂蜜をなめるとその味は忘れない」(タンザニア)
一度悪いことをして味をしめるとなかなかやめられない、の意。

「四月のアスパラガスは私が食べる、五月のは主人にやり、六月のはロバにやる」(スペイン)
「秋の萵苣ちしゃは戸締りして食う」(韓国)

いずれも「秋茄子は嫁に食わすな」と同義。「旬のものは他の人に食べさせたくないほどおいしい」という意味。

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