2019.11.22
来栖けい氏が『焼肉』というジャンルを追求した結果たどり着いたひとつの頂点
訪問時のコースは全18部位(うちホルモン1部位)であったが、特に印象深い部位を紹介したい。
コース初っ端に出てきたのはオオモモ。
噛んだ瞬間に旨味が弾けるタイプではなく、じっくりと噛み続けることで旨味が染み出てくるタイプ。
赤身好きには特にたまらないだろう。
この日一番サシが入っているように見えたのはサーロイン。
上質な黒毛和種のコザシというよりは、むしろ粗めのサシに見える。
これが焼かれるとサシの存在感がほとんど感じられないから驚かされる。
舌の上で踊るのは赤身の主張のみ。
噛み応え抜群なのがブリスケ。
焼く前の状態からも一筋縄ではいかない雰囲気が漂っている。
必要なのはとにかく咀嚼力。
噛んで噛んで噛み続けると、旨味の余韻はどんどん長くなり、至福を運んでくれる。