2023.12.4
デモデモダッテが止まらない【逃げる技術!第4回】DVによる思い込みって?
イラスト/藤井セイラ 監修/太田啓子弁護士(湘南合同法律事務所)
こんにちは! 編集者の藤井です。夫のモラハラ・DVがわかり、子どもたちと家を出て1年が経ちました。
前回は、大きな転換点となった区役所の女性相談員さんとの出会いについて書きました。今回からは、夫との暮らしについて交えつつ、自治体で受けた具体的なアドバイスをご紹介していきます。
全国で1500人以上が活躍する女性相談員
さて、まずは女性相談員という呼び方について。
これ、最初はふしぎに思ったのです。どうして福祉課にいるのに福祉相談員じゃないの? と。
のちに知ったのですが、女性相談員(婦人相談員)というのは「都道府県及び市から委嘱され、夫等からの暴力を始めとした女性の様々な相談に対応している」、つまりDV相談などのプロフェッショナルなのでした。詳しくは厚生労働省の困難な問題を抱える女性への支援というページにまとまっています。総数は全国で1500名以上です。
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女性相談員は「困難な問題を抱える女性の発見に努め、その立場に立って相談に応じ、専門的技術に基づいて必要な援助を行う」とされています(令和6年4月1日に施行される困難女性支援法の中にある定めです)。
わたしの出会った相談員さんはソーシャルワーカー(教育や福祉などにおける生活相談員)でした。専門性を持ったプロフェッショナルですが、雇用年限の限られた非常勤が多い、DV相談件数の増加に対して設置人員が追いついていないという問題点が指摘されています。
都道府県や自治体の庁舎や福祉事務所などには、女性相談員(婦人相談員とも)がいて、DV相談を担っています。
男性のDV被害やセクハラ被害の相談を聞く、男性相談員を置く自治体も出てきています。
区役所、弁護士、児相などさまざまな専門家に相談
初回面談の2時間強のうち、相談員さんは、前半の1時間ほどでわたしから話を聞き出してくれて、こういいました。
「セイラさん、やはりできるだけ早く、お子さんを夫さんから離したほうがいいと思います。決心がついたら離婚をどう進めていくか、法的な手続きについては、弁護士さんと計画を立ててくださいね」
すぐに別居を勧められるかどうかは個別のケースや被害状況によると思います。わたしの場合は、区役所でも、弁護士事務所でも、児童相談所でも、初回の面談で「できるだけ早く別居を」といわれました。
DVのある結婚生活で話し合いが困難な場合は、「離婚」に際して弁護士さんの力を借りると安心です。心当たりがいなければ法テラスに相談、または「離婚 弁護」で検索を。
初回面談は5,000円程度からが多く、無料の場合も。
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