一部の占いでXデーと噂される2025年7月5日はどう過ごすべき？

――2024年は、風の時代の到来をひしひしと感じるできごとが多かったです。

そうですよね。西洋占星術では、約220年続いた土の時代が終焉を迎え、2020年に風の時代が始まりました。風の時代も約200年続きますから変化はゆるやかですが、2025年からはいよいよ本格化しそうです。

長きに渡って世の中の価値観の中心にあって土の時代を象徴していたのは、“形あるもの”。土地や財産、そこから生まれる所有欲、権力や権威などです。一方、風の時代は、知性や信念、コミュニケーションなど、“形なきもの”が力を持つようになる。

土の時代で物質的な豊かさを知り、それを土台に豊かさの本質とは何かを追求し、精神的な幸せを求める風の時代へと移り変わったことになります。
縦社会からゆるくつながる横の社会へ、競争から共生へ、という動きもより強くなるでしょう。これまでも組織から独立して会社を立ち上げたり、フリーランスになった方が増えましたし、仕事面ではテレワーク化が進み、二拠点生活もさらにスタンダードになっていくでしょう。

――スポット的に観ると、2025年7月5日に天変地異が起こるとか、Xデーが訪れるという説も耳にしますが……。

星の動きから観ても、2025年は大きな転換期を迎えそうですし、実際、7月5日はよい運気とは言えません。「オリエンタル占星術」では、7月1日〜24日はすべての人が警戒したほうがいい「七曜陵逼しちようりょうひつ」の期間。また、西洋占星術では、海王星と土星がその少し前に魚座から牡羊座に移動し、さらに7月5日は海王星が逆行を始める日。大きな星がほぼ一緒に動くので、占い的には何があってもおかしくはありませんが、絶対に何かが起こるとはいえない。

古から今に至るまで凶日はたくさんありましたが、その日に必ず天変地異が起きたか？というとそうでもない。2024年の元旦に起きた能登半島地震は、警戒ゾーンの「七曜陵逼」に入る前日でしたし、東日本大震災や阪神淡路大震災も大きな星が動いた直後でしたが、警戒ゾーンではなかった。こうした星の動きは常に起きています。

ただ、こういった星の暗示はできるだけ平和に生きるための“知恵”。災害やトラブルへの備えを見直すきっかけと捉えて、家族との連絡手段や備蓄を確認するなど、用心するにこしたことはありません。それは今後も役立つとは思います。

――その通りですね。では、2025年全体の運気はどうでしょうか？

西洋占星術では「幸運と拡大の星」と呼ばれる木星が位置している星座を“12年に一度の幸運期”と呼びますが、その星座が2024年5月から2025年の6月10日までは双子座、6月10日以降は蟹座に移動します。柔軟宮の双子座のイメージを例えるなら、“小学校に入学したばかりの子ども”。
新しい経験や未知のものと出合おうとする好奇心にあふれ、たくさんの情報を取り入れていくけれど、その一方で、選択肢が増えるがゆえに迷いやすい一面も。
政治を例に挙げると、都知事選や自民党の総裁選で候補者が増え、誰に投票すべきか見えづらくなったように、世の中全般でも考え方や在り方のバリエーションが増えるイメージです。

そして木星が蟹座へと移る2025年下半期は、人情・愛情深い蟹座へと移行します。大切な存在や場所に気を付けたり、ファミリーや自分のルーツの魅力を再確認するような……。

増えた選択肢の中から、地に足につけ、自分に合うものや大切なことを選んで大事にする時期に入ります。

――なるほど。木星以外の星はどうですか？

「大きな変動がある」といわれている理由のひとつが、社会をつくる天体といわれる木星と土星に加え、時代をつくる天体の天王星と海王星、冥王星が珍しく一気に星座を移動するためです。

これまで12星座を締めくくる魚座にいた義務や責任を象徴する土星は、2025年5月25日～9月1日に、さらに約20年魚座に滞在していた、夢と理想の星である海王星も約165年の時を経て2025年3月30日〜10月22日まで、それぞれ星座のトップバッターである牡羊座に入ります。

これによって未知のものへ向かっていくエネルギーや情熱が高まり、新しいスパイラルが生まれそうです。

さらに１つの星座に7年半ほど滞在し、変革や革新をもたらす天王星が、7月7日〜11月8日まで双子座へ移動。木星が双子座から去った後も、天王星が入ってくるので、たくさんの情報から「何を選んだらいいんだろう？」「どうしよう？」と、迷いや不安は生まれそう。その中から自分が正しいと思ったものを、知恵を絞って選んでいくことになりそうです。