2021.7.6
東京都議会議員選挙でまず伝えるべき結果は「投票に行った有権者、過半数に届かず」だ!

投票率は過去2番目の低さだった!
4年に1度の「お祭り」が終わった。
東京オリンピック・パラリンピックではない。東京都議会議員選挙だ。
今回の都議選は、6月25日告示、7月4日投開票の日程で行われた。東京都知事と対等な立場で議論を戦わせる都議会議員の定数は127。その議席を決めるため、42の選挙区に271人が立候補した。
私は選挙期間中、都内各地で繰り広げられた選挙戦の現場に足を運んだ。投開票日には、候補者たちと一緒に開票速報を見守るインターネット番組にも出演した。この選挙には、多くの有権者が知らないだけで、実に多様な候補者が立候補していた。そのことを伝えたいと思い、他のメディアでは観られないような候補者をゲストに招いて番組を配信した。
まずはすべての候補者に敬意を表し、感謝したい。当選した人も落選した人も、どこかに「公のため」という気持ちがなければ立候補できない。それぞれ表現の仕方は違っても、立候補者がいなければ選挙は成り立たない。そのことを有権者のみなさんには改めて思い出してほしい。
象徴的な選挙区が小平市選挙区だ。この選挙区の定数は2だったが、2人しか立候補しなかった。そのため、「無投票」で当選が決まった。都議選での「無投票」は、58年ぶり3例目。小平市の有権者は「投票したくても投票できませんでした!」と私に教えてくれた。自分が投票したいと思える人に立候補を働きかけるのも有権者の大切な仕事である。
東京都議会議員選挙の投開票が終了した7月5日朝、複数の新聞が「自民党・公明党で過半数届かず」と伝えた。しかし、私は別の大問題に注目している。それは過去2番目の低さを記録した投票率だ。もし、私が新聞に見出しをつけるとしたら、「投票に行った有権者、過半数に届かず」だったと思う。