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稲田ズイキ「罰当たりなほどにユルくてポップな仏教トーク」

マインドフルネス、ブロックチェーン……流行りそうなやつは大体トモダチな仏教

ブロックチェーンを正しく使える者、それはブッダ?

説明されてもよくわからない技術No.1こと「ブロックチェーン」だが、誰もが一度はその名前を聞いたことがあるのではないだろうか。「インターネットの次はブロックチェーン」と評されるほど、時代を変える技術なのだそうだ。

めちゃくちゃ簡単に説明するなら、ブロックチェーンとは分散型のデータ管理方法。つまり管理者がいないシステムを作ることができる技術だ。たとえば、TwitterだってUberだって誰もが登録すれば利用することができるが、そこには必ず管理する会社(Twitter社・Uber社)の存在がある。しかし、ブロックチェーンを使えば、ユーザーだけで管理し合い、特定の管理者なしでプラットフォームを形成することができるのだ。
アイドルでたとえるならば、運営もおらず、プロデューサーもいない。しかも、全員がアイドルでありながら同時にファンであるような状態だ。自家発電アイドル。

ブロックチェーンの技術に込められた思想は、これまでのビジネスモデルとは相性のよくない代物だ。中央に支配者がいないため、独占ではなくシェア、利己ではなく利他な姿勢が求められ、従来の資本主義的・個人主義的な考え方ではうまく機能しない。

このブロックチェーンを正しく理解するために今求められているのが、そう、みなさんお待ちかね、仏教なのだ。

仏教では「あらゆる存在も独立して存在しない(諸法無我)」と説かれる。現代を生きていれば、誰もが「私」という確固とした存在があると思い込んでしまうだろう。だからこそ、「ありのまま」だとか「自分探し」といった概念が生まれてくる。
だが、仏教では、私が私であることを証明するのは、国でもなければ自分自身でもなく、他者なのである。誰もが他者との関係性の中で自分を拡大縮小しながら生きているのだ。
それは中央に支配者を置かず、ユーザー同士でお互いを定義し合うブロックチェーン的な思想と相通ずるものがある。
少し前に、アメリカでは「0XΩゼロエックスオメガ」という、ブロックチェーンをベースにした新興宗教が誕生したそうだが、個人的には「それ仏教ともめちゃくちゃ親和性高いのでは?」と思ってしまった。

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稲田ズイキ

いなだ・ずいき●僧侶。1992年京都の月仲山称名寺生まれで現・副住職。同志社大学を卒業、同大学院法学研究科を中退、その後デジタルエージェンシー企業インフォバーンに入社。2018年に独立し、寺に定住せず煩悩タップリな企画をやる「煩悩クリエイター」として活動中。コラム連載など、文筆業のかたわら、お寺ミュージカル映画祭「テ・ラ・ランド」や失恋浄化バー「失恋供養」、煩悩浄化トークイベント「煩悩ナイト」などリアルイベントを企画しています。フリースタイルな僧侶たちWeb編集長。Twitter @andymizuki
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竹内佐千子

たけうち・さちこ●漫画家。おっかけ対象が男子で恋愛対象が女子のレズビアン。
自身の恋愛体験を描いたコミックエッセイをはじめ、おっかけ、腐女子、などをテーマにしたコミックエッセイを描き続け、最近はストーリー漫画も描いている。
赤ちゃん本部長』(講談社)、『生きるために必要だから、イケメンに会いに行った。』(ぶんか社)など。
ホームページhttp://takeuchisachiko.jp/
Twitter @takeuchisachiko

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