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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

熱くて暑いこの時期、ローテク×ハイテク冷感素材MIXスタイルが最強

吸汗速乾性を謳った冷感ハイテク系素材の服は、真夏のこの時期、本当に重宝する。
どうしようもないほどの猛暑日、僕はハイテク素材のポロシャツやTシャツ、パンツを一軍スタメンに並べる。
スポーティな見た目にはなるが、相変わらずアスレジャースタイルが人気だから、これでいいのだ。

でもいくら暑いからといって、いい大人が上下ともにテロンとしたハイテク服でコーディネートするのはさすがにいかがなものかと思う。
そこでぜひ注目してもらいたい素材が、昔ながらのシアサッカーだ。

夏の衣料品によく使われるシアサッカーは、日本では“しじら織”とも呼ばれる伝統素材。
縦横の糸の織り調整でつくられた生地表面の凹凸が、アナログチックな清涼感を生み出す。

もともと、イギリスの植民地であったインドのシルク製が元祖。18世紀初頭、カルカッタ・シルクサッカーと呼ばれていたその素材を、駐在していたイギリス人が着るようになり、より高い機能性を求めてアメリカでコットン素材に置き換えられた。

シアサッカーの服はその後、リゾートファッションとしてアメリカ富裕層の間に広まる。1930年代には東海岸のリゾート地の名から取った“ナンタケット・スタイル”の1アイテムに数えられ、ハリウッドスターらも愛用。
そこからさらに、ブルックスブラザーズが大衆に広めたという経緯がある。

こうした歴史ある素材だけに、シアサッカーの服は着ているだけで、どことなく上品な雰囲気が漂う。そこもまた重要なポイントなのだ。

とにかくオススメのシアサッカーは、ハイテクMIXで最強に

いまや亜熱帯と変わらん日本の夏場を快適に過ごすため、我々グリズリー世代に強くおススメしたいシアサッカー。
200年も前から存在する夏の人気素材は、ポッと出のハイテク系に負けやしない。

そんなにいいのなら、肌に接する面をすべてシアサッカーにしちゃえ! と思うかもしれないが、それはやりすぎ。
スーツならまだいいが、カジュアルステイルで上下をシアサッカーで統一すると、どう頑張ってもパジャマになってしまう。

そこで、猛暑日にオススメしたいコーデはこうである。
①シアサッカー素材シャツ×ハイテク素材パンツ
②ハイテク素材シャツ×シアサッカー素材パンツ

ローテク×ハイテクの冷感素材 MIXは、見た目のオシャレ感をキープしたまま体感温度をグッと下げること請け合い。
ぜひぜひお試しください。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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